【感想】日本が世界一「貧しい」国である件について

谷本真由美(@May_Roma) / 祥伝社
(64件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
11
16
20
5
1

ブクログレビュー

"powered by"

  • Treasoner

    Treasoner

    各国の経済や情勢の因果関係について、後付けの浅薄な理由付けを確定事項のように語っている。日本はメディア統制が強いためテレビ新聞は信用するな、その代わり海外の個人による書き込みを見て参考にしろ、ってどういう了見だ。その日本のメディアは報道の自由度において、本書で崇拝されてるアメリカよりランキングが上だ。日本人は主体性が低く、自分で考える力が無い、というのは大学のレベル低下など一理あるかもだが、それが失われた20年を含めあらゆることの原因にはなり得ない。高度成長→バブルについても何度も話が出てくるが、有頂天になった結果とかそういう精神論ではなくて、アメリカによる為替操作や、ブラックマンデー、大々的な金融緩和など、因果関係を巡るグローバル視点がそもそも見られない。本職のSEや海外で住むこと以外について話せばボロが出てくるだけなので止めておいたほうがよい。日本の教育については今の現場がどうなってるのか分からないためコメントできないが、5Sは重要なので掃除を自分でやるのは大事だと思う。掃除はプロがすべきとかキレイごと言ってるが、結局清掃業に対する差別的な意識が現れている。グローバル人材に対する指摘はもっともだが、ビジネス英語は実際に仕事で使わないと身につかず、得意なら1〜2年で慣れるから学生にスキルとして求めるのは酷だ。多様性が足りないと繰り返し指摘されているが、日本やドイツのようにルールががんじがらめで排他的な国があるってのも多様性のうちなわけだから良いのでは?欧米では色んなルーツの人が入り混じってるから日本もそうすべき、というのは筋違いで、それこそ多様性を否定している。ただ高スキルを持った人員や研究員を海外からどんどん取り込んでいく努力は今後必須になってくるし、日本社会はそうなっていくだろう。世界一貧しい、というのは幸福度のことを言っているようだが、働き方改革の影響は大きく、日本も結構変わってきたと実感している。ノマドって言葉は全然聞かなくなったが、リモートで仕事ができて海外の外注に仕事がどんどん丸投げされていくのは先進国に共通している労働への脅威だ。マイケル・サンデルの書籍が歯クソだと言ってるが、だったら谷本真由美の書籍は何と形容するのが適切だろうか、本人に聞いてみたい。続きを読む

    投稿日:2024.03.12

  • 1792509番目の読書家

    1792509番目の読書家

    2013年に刊行された本書を2022年に読んでも、今の日本経済が停滞している理由が分かりやすく綴られていると感じた。
    日本停滞が考えられる主な理由は、日本人特有のライフスタイルにあると考えられる。具体的には、長時間労働推奨、当たり前のことに対して批判できない空気、空気を読む文化、ガラパゴス主義が挙げられる。
    国全体が上記点を意識して生きることは不可能なので、個々人が日本以外の国に行き、日本の常識は世界の非常識であると言う現実を理解するところから始めてみるのがいいと感じた。
    続きを読む

    投稿日:2022.10.06

  • Pecteilis radiata

    Pecteilis radiata

     根本的にこの人の頭の中は日本人ではないのでしょう。今でいうグローバリスト、グローバリズムがすべてだと思っている人の考え方。

     見方により日本を貶める内容は逆を考えれば世界のどこの国にも当てはまることであり、主体をどこに持っていくかで考え方は裏にも表にもなってしまう。そもそもそのような考え方ができない人間が何かを語るという事は危なっかしい事でもあるのではないか。

     この本を読んで即この人の言っていることがまともだと思った人たちはちょっと危険な思考だと思ったほうが良い。

     思考とはその国における生活の長さにより決められることであり、日本が良い、アメリカが良い、イギリスが良いと単純に決められるものではないだろう。国という概念がこの世界からなくなればすべての人間が幸せな生活ができるというならばそれはそれでよい。

     だが単純に自分の生まれた国を他国に対しての物差しにだけにするようならいずれ何らかのしっぺ返しが来ることだけは間違いないだろう。

     この本を読んで日本がまた無下に否定されることだけはないように願いたい。

     
    続きを読む

    投稿日:2019.02.26

  • rnob

    rnob

    世界の中で衰退していく日本、特にその閉塞性と非効率性
    画一的な人材に陥りがちな日本の教育の問題点
    日本の構造的な問題を改革できない政治とメディアの問題など

    投稿日:2018.11.23

  • 黒猫のF

    黒猫のF

    日本人的な考え・あるいは堕落によって腐敗し、誰もが不幸になっていく日本の分析が興味深かった。また世界の広さを知らない自分の浅学な部分が身に染みる一冊だった。かねてから同調や伝統重視の日本の気風に疑問を抱き、また本書の「村八分」の淘汰を受けた身であったので、そうじゃない世界の寛容さ、また日本の政策の甘さを身をもって理解すべくお金が貯まったら海外に行って体感し、考えたいと思った。
    本書は海外視点の奥深さ・日本の欠如している点、加えてこれから必要な考え方が的確に示されていた。
    本書では、日本人は「ゆとり」と「遊び」が無いとのことが述べられていた。ゆとりは気持ちが穏やかであること、生活のペースに余裕があること。遊びは少しいい加減であること、失敗しても気にしないこと、人が間違っても許すこと。で、なんで遊びと余裕があるかっていうとこうじゃなきゃだめ!っていう社会の掟=社会規範があるから。これは目からうろこである。
    また海外に出ること、違うから価値を産み出せること、国を信じないこと、専門知識を身につけること、勉強になった。
    しかし本書内は大変口汚く批判されている部分があって、読みづらいし著者の人格が直(じか)で伝わってくるような物言いが大変目に余った。それこそ、ツイッターで言えばいい個人的な罵倒がこれでもかと書かれていた。その点以外は素晴らしい洞察・考え方がふくまれているだけに、残念である。
    続きを読む

    投稿日:2018.07.14

  • H.Sato

    H.Sato

    日本人はなんでも人任せで、自分で責任を取りたくない。日本では何か考えを突き詰めて議論するよりも空気に合わせることの方が重要で、哲学を学ぶ必要も関g萎える必要もない。自分のこととして考え、行動する。自分とは異なる他者を尊敬し、認める。続きを読む

    投稿日:2017.02.17

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。