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上月雨音, 東条さかな / 富士見ファンタジア文庫 (3件のレビュー)
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planets13
最終巻を最初に手にとってしまって、予備知識がないだけに少々難解というか覆しすぎ。それに主人公以外の主要登場人物の抱えているものが暗く重い。それだけに最後の志乃の笑顔は値百金。
投稿日:2023.12.24
らすこり
シリーズ完結編です この作品は信者なので補正ありまくりですが、最初から読んで中だるみしないならきっと気に入るはずです。 作者が考える死生観、生き方と、中高生に受けそうな内容です。 ラノベの武器である『…イラスト』が、致命的な武器になっている、そんな作品です。 哲学に興味があって現代文で読みたいのなら気に入るのではと。 ミステリメインでは…ないよなあこれ続きを読む
投稿日:2010.09.15
やお
“「支倉さん……貴女以外の他人、必要ですか?」 「……………」 「断絶の向こう側に、あの人の姿を望みますか?」 「……分からない」 「あの人の元へ駆けつけたいと、そう思いますか?」 「……………」 志…乃はハッキリと頷いた。 小さく、ではなく。 明確な意思を持って。 「その感情を、恋と呼ぶんですよ」” 最終巻。 正直に言うと、まだよく分かってなかったりする。 いや、事件のほうじゃなくて、『一人』とか『私』とか。 ただただ、最後の志乃ちゃんの笑顔にほっとした。 あと、メインキャラが誰も亡くならなかったことに。 “お互いの意思で望んだ。 だから、これが僕らの物語の終わり。 ここから先にあるのは平凡で平坦な日常で、人様にお見せ出来るような大層なものじゃない。事件は起こるが、僕らはそれを二人の力で乗り越えて行く。これがお仕舞い。名探偵にだって文句は言わせない。その先を望むなら、勝手にやってくれ。止めやしないし、邪魔もしない。 僕が、志乃ちゃんが望んだ生活がここにあるのだから。 この世界のすべての他人にだって、それは否定させない。 「……ご馳走様でした」 「早いね。もう出るの?」 「待ち合わせしてるから」 食器を流しに置いて、志乃ちゃんは学校指定のショルダーバッグを持った。幼い彼女の身体には幾らか大きいそれを重そうに肩に掛ける。 (中略) 「……………」 酷く納得いかない表情だったが、根負けしたらしく志乃ちゃんは覚悟を決めた。 口が何かを咀嚼するように動く。わざわざ準備体操をしなければならない程、筋肉は固まっていた。長い間……ずっと昔から。 それでも――――― 「い、行ってきます」 その笑顔は、僕が見て来たどんな光景よりもずっと綺麗で――光に満ち溢れた、未来そのもののようだった。”続きを読む
投稿日:2010.06.12
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