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石川英輔 / 講談社文庫 (10件のレビュー)
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Persimmon
突然江戸にタイムスリップしてしまった割には、すんなりその世界を堪能していけるのも不思議。 内容がどうのというより、異常に丁寧な会話に違和感が強すぎて、タイプではなかった。
投稿日:2017.07.15
まっちゃん
今や江戸文化研究家として知られる石川英輔の大江戸タイムスリップSFシリーズ第一弾。 現代人から見た江戸時代を詳細にリアルに描く手法は、ポンコツタイムマシンシリーズから引き継がれるなーと感じる一冊。単な…るSFでもない、単なる時代劇でもない、現代人の目を通した意外にも豊かな江戸での生活ドラマが、海外生活した人のエッセイを読んでいるような新鮮さで引き込まれる。 個人的な勘ぐりでは、人気漫画『JIN』は、この小説からインスパイアされて描かれたのではないかと思っている。(ちなみに私は『JIN』も大好き)続きを読む
投稿日:2014.01.23
grappa
原発をやめると江戸時代に戻るという戯言を聞いたので読んでみた。こんな世界なら戻ってもよい。糞便重化学工業はおもしろいね。
投稿日:2011.05.29
リカ
『JIN』の元ネタ作品だとしめやかに噂されている作品なので、興味を持って読んでみました。 現代に生きる男性が、タイムスリップで江戸時代に行き、医者のようなことをして生活していく、という大まかな骨組みは…、たしかに一緒です。 ただ、やはりJINとは別ものだと思いました。 読んでいてとにかく感じるのは、徹頭徹尾、「男に都合がよい」話だということです。 タイムスリップという題材はそれだけでドキドキした高揚感を引き起こしますが、現代でも江戸でも悪人が一人も登場しない作品なので、終始のどかに読めるストーリー。 JINは、江戸の世で、命を落としかけたりとけっこう大変な目に会いますが、こちらの主人公速見は、なんだかとんとんうまい具合に話が進んでいくのです。 たまたま身を寄せたのが医者の家で、神仙という別の世から来たと受け入れられたため、当時は存在しない薬を処方して、暮らしに困らない財を成します。 また、現代には流子という恋人がいながら、江戸で見染めたいな吉という芸者と一緒になり、ラブラブな生活を送るなど、江戸ライフを存分に満喫しています。 描かれる女性像は、なんだか古めかしい、一昔前のヒロインタイプ。 30そこそこの女性が、恋人の名前を呼ばずに常に「あなた!」と呼びかけるものでしょうか。 更に速見は、なんと時代を透視する能力を(なぜか)身につけ、自由に現代と江戸を行き来して、それぞれの世の恋人とこの世の春を謳歌します。 当時は安価な消耗品の根付を集めて、現代に持ち帰り、値打ちものの骨董品としてみたり、ファンデーションを江戸の恋人にプレゼントしたり。 ここまできたら、もうオールマイティすぎますね。 とことん都合がよすぎで、(こんなのあり?)と呆れてしまうほどです。 せっかくのスリルと冒険に満ちたシチュエーションなのに、万事主人公にとって好都合すぎる展開で、起承転結の「転」がないため、読んでいてまったくハラハラしないのが、なんだか残念にも思えてきます。 あとがきに、「速見はもてもてだが、これは著者の願望が現れたものだ」と書かれており、とことん運命に愛された男を描きたかったのだろうと思いました。 速見は江戸の世では人目を引く大柄の男になりますが、JINでは体型の違いはまったく言及されていません。 演じる役者の体つきにさほど差がないからかもしれません。 物語の域を出ているほど綿密な時代考証がされているのは評価すべき点で、巻末に掲示された参考資料の多さにびっくりしました。 ただ、引用がこなれておらず、説明的記述が物語の展開を中断させて、スピードを鈍くしてしまっているようなところが、気になりました。 とにかく世の男性の希望と夢をぎゅっと詰めて具現化したようなストーリーなので、男性が読んだら大いに夢とロマンを感じられそうです。続きを読む
投稿日:2011.05.11
booktoke
タイムスリップSFものですが、考証が詳しく江戸時代の風俗文化を軽い読み物として楽しめました。シリーズ物なので全部読破!!。
投稿日:2011.02.13
Wizard
TVで「Jin-仁-」の放送が始まったからかどうかはわからないけどブックオフの105円のコーナーで出会った。薬学の知識でもって本道の医師と脚気の治療に当たる様子とかはJinの作者はこの作品にヒントを得…てるんじゃないかと思った。 江戸時代へのタイムスリップ物はたくさんあるとは思うが、読み終わるまでSFなんだってことに気づかなかったくらい現代と過去の往復が違和感なかった。 小説の内容としてはそれほど大きな展開もなくハラハラするような場面もないのだが江戸のことについてとても勉強されたようで解説が多く、興味深い話が多かった。「江戸生活体験記」と思って読むのも一つの楽しみ方じゃないだろうか。続きを読む
投稿日:2009.11.17
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