【感想】spring

恩田陸 / 筑摩書房
(61件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
9
23
18
1
2

ブクログレビュー

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  • ユリ

    ユリ

    図書館の本⑲

    本の装丁が綺麗且つ、恩田陸さんの新刊は読んでみたいと思い手に取った本。

    天才バレエ少年「萬春」を4人の視点から書いた、4篇から成る一冊。
    それぞれ同じ時代に活躍するダンサー、親戚でありファンでもある叔父、共に仕事もするようになる幼馴染、そして春自身、の4人から語られている。

    バレエの臨場感のある踊りが脳内でイメージできて、文字でこれを表現できるのはさすがだなと思った。「蜜蜂と遠雷」と雰囲気は似ていたが、どちらかと言うと回顧録のような感じでストーリー性は物足りない感じがした。また、バレエの専門用語が多く、クラシック音楽の内容もたくさん書かれているので、馴染みのない人には少し読みづらいかもしれない。

    自分もダンスの一環として、少しバレエの要素のあるレッスンの経験があったので、記載されている動きや振り付けがイメージしやすかった。

    あと、バレエの軽やかな動きが見れるパラパラ漫画の仕掛けが可愛い。
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    投稿日:2024.05.21

  • marumaruchan

    marumaruchan

    バレエ小説。
    「蜂蜜と遠雷」の時にも感じましたが、表現活動に携わる人達の世界観に自分をシンクロさせることが出来るような感覚で恍惚となります。受け手でしかない自分ですがそれでも。これまで見たジョルジュ・ドンやシルビィ・ギエムや他のバレエ舞台やバレエ漫画などの記憶が一気に蘇りました。いい体験だったな、そしてまた観てみたいと。Ⅲ湧き出すの章ではボレロがたまらなく聴きたくなり、それにもあきたらずYouTubeでジョルジュ・ドンのボレロを観てしまいました。春ちゃんのボレロ「ムジカ・エキス・マキナ」すごく観たいです。続きを読む

    投稿日:2024.05.19

  • tece

    tece

    このレビューはネタバレを含みます

    今作はバレエが舞台。しかも天才的で美しいプリンシパル達がゴロゴロ登場。
    正直、馴染がなさすぎて作品も曲名も例えで登場する実在の人の名前にも???
    こんなにも美しくて、達観して、非の打ち所のない主人公もなかなかいないよな〜。
    どうしても蜜蜂と遠雷と比較してしまう。
    ピアノコンクールというわかりやすい設定でのめり込んだけど今作はもっと精神的な部分にフォーカスしていてなかなか入り込み辛いかな。
    でもとてもお金の掛かった装丁で力の入り具合が感じられた。

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    投稿日:2024.05.19

  • 綾

    このレビューはネタバレを含みます

    恩田陸がバレエの世界を表現するとこうなるんだなぁと。
    バレエに興味のない私にも想像できるような言葉の表現力が凄かった。

    語り手が章ごとに変わり、萬春という天才バレエダンサーで天才振付師のことを、それぞれ語っていくという構成も良かった。

    跳ねる:バレエ学校の同期、深津視点
    芽吹く:春の叔父、稔視点
    湧き出す:同郷で作曲家の七瀬視点
    春になる:最後は春視点

    春視点の最終章を読み終えたあと、何だか答え合わせ(?)をしたくなって、また最初の深津視点から読み直してしまった。再読すると、あの時春はこう考えていたのかなと、それぞれの思いを感じながら読むことができた。

    個人的には深津視点の春が好き。
    章が進むに連れて、春の人間味と現実世界が増してくる感じだった。

    見てみたいのは、春をトップにしたバージョンの「KA・NON」と春と深津の「ヤヌス」、そして振付師の春と作曲家の七瀬の初めて挑んだ全幕バレエの「アサシン」。
    春が一人で踊る「春の祭典」は見たいとは思うものの、自分の見たくないものもの突きつけられそうで怖いので止めておきたい。。。本当は祭典というくらいだから怖いものではないハズなのだけど、見ている以上のものを見せられそうだ…。

    装丁は鈴木成一デザイン室。表紙は白に銀の型押しのタイトル。外すとカラフルな表紙が現れるデザインで凝っている。格好良いデザインだった。

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    投稿日:2024.05.18

  • hidezoe

    hidezoe

    恩田陸さん作品であること、初版本限定で書き下ろし番外編が読めることにも興味持ち購入。
    親しい人の語りで主人公である春のことを知っていく展開。最後は自分語りでさらに本人を知る。
    これだけ生まれつきバレエの才能がある人だと、どこか変わり者になりそうだけど、いたって普通の青年な印象。
    「ヤヌス」が実現できるなら観てみたい。

    バレエは舞台の映像で軽く観たことはあったけど、セリフ無しの踊りだけでよくわからないが感想だった。この作品にあるようにダンサーの所作で物体や情景が見えるのであればもう一度ちゃんと観てみたくなった
    続きを読む

    投稿日:2024.05.16

  • morick

    morick

    チョコレートコスモスや蜜蜂〜に続く芸術家の内面を描くドラマ。あっというまに読み終えてしまった。次のドラマを期待。

    投稿日:2024.05.16

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