【感想】50歳からの読書案内

中央公論新社 / 中央公論新社
(7件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 瑠璃花@紫苑

    瑠璃花@紫苑

    50歳という年齢を、わざわざ読書案内に対して区切るのは、どんな意味があるのか。別に自分はそういう区切りと関係はないのだが、読んでみれば何か見えてくるかな?と思い、読み始めた。

    予想として、古典を勧めて来るのかなと思ったら、案の定その予想は当たり、ちょっと重々しい始まり方。中央公論からでてる本なのだが、日経の「わたしの履歴書」みたいだなと思うスタート。ちょっと窮屈。面白いのは面白いけど……。そのまま読んでいく。滋味のある紹介ではある。でもこの窮屈はどこから来るんだろう?

    そう思っていたら、後半になればなるほど面白くなってきた。違和感のしっぽを、なんだかちらちらさせながら。これ、なんだろう?

    金井美恵子さんが、ご自分のパートで書かれておられるように、「50代は若い」のであるのに、既に重々しく一線を退かれたような感じで執筆された項目と、年齢や、迫りくる終了感よりも、むしろご自分の経験や気持ちから選書された項目の、バランス感とか温度、雰囲気に、なんとも言えない差があることが、違和感の原因なのである。

    それが悪いとは思わないし、書かれた方も、決して後ろ向きな選書はされていない。実際、良さそうな本や、思いもかけない切り口の選書があって、おおおーぅ。そう来るんだ。と思いながら読み終えた。実際にこのブックリストに思わず手が伸びる方ならば、私の感じた違和感なんて、全然感じないで、楽しめると思う。

    先に行ったらこんなこと、思いながら読むのかなあ、なんて噛み締めながら読み終えた。文中にあった「あの名作も、あの本も。読まずに死ぬのかも」という述懐や、「本を読める時間や、読める冊数は有限と感じるようになってきた」という所感は、正直50歳じゃなくても、ふっと感じる事はある。

    20歳じゃあるまいし、ぼやぼや読んでんじゃねえぞ、と自分に発破をかけながら、ブックリストに付箋を貼って、今更のコレット「青い麦」や宇野千代の「おはん」を追加して、そういや読んでないな、まだまだじゃんと声に出す。今日びの年齢って、50歳って、どんな気持ちを連れてくるだろう。マドラスチェックのリボンは、その時も私に似合うだろうか。

    読むぞ読むぞー!
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    投稿日:2024.06.09

  • mari

    mari

    気になる本がたくさん紹介されていて今後の読書が楽しみになったり、こんなにも読んでいない本があるのかと情けない気分になったり。(苦笑)

    50人の著名人の座右の書。
    なかなかに興味深かった。

    純文学も多く紹介されていた。私は国文学専攻の割に純文学にはたいしてふれてこなかった続きを読む

    投稿日:2024.06.04

  • おかみさん

    おかみさん

    千差万別様々な大人がいることを知れます。
    50ともなると趣味、嗜好、思考ほんと様々。
    自由です。
    自分がどんな50になるのだろうかと、ワクワクできると思います。

    投稿日:2024.05.02

  • サニー

    サニー

    私は人のインタビューを読むのが好きだ。

    まだ10代の頃、雑誌で好きなミュージシャンの愛聴版や愛読書、今年のベスト10を紹介するコーナーがあった。

    複数の方が同じモノを紹介していたりすると、とりあえず聴いてみたり読んでみたりしていた。

    田舎の高校生だった私はそうして世界を拡げていった気がする。

    中央公論新社編の読書案内など、私にとって読まずにはいられない書物のひとつだ。兎にも角にも面白そうなモノはiPhoneのメモやブクログの積読に記録していく。

    私はそれに喜びすら感じる。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.20

  • 中央公論新社

    中央公論新社

    人生一〇〇年時代、後半戦に何を読み、どう過ごすのか。各界の著名人が読み続け、読み返す座右の書五〇冊を紹介する読書エッセイ集。

    投稿日:2024.03.22

  • ひゃっほう

    ひゃっほう

    数年に1度ほどのペースですが定期的に書評集を読みたくなる時がやってきます。
    こちらは書評集ではなく「読書エッセイ集」。新しい本や著者との出会いを提供してくれるという意味では同じかな。
    鈴木保奈美さんがどのような本をどのような文体で紹介されているのか興味を持ち、読んでみました。あ、ちなみに私はまだ50歳には達していません。

    読み終えて改めて思ったのは、私がこれまで読んだ本はこの世に存在する書籍のほんの一握りなんだなぁということ。もっと読まなくちゃと焦りそうになりますが、本書の中で複数の方が「再読は大切」と仰っていたので量は気にしなくて良いようです。そして今の私の年齢ではまだ再読の段階に入らなくても良いようです。

    本書を通して読んでみたいと思える本がまたいくつか見つかったことはもちろん、翻訳小説がやや苦手な私が「13·67」を読んでこんなに上手な翻訳家さんがいるのかと驚いた天野健太郎さんのことを窪美澄さんが同じように感じて紹介されていたのが嬉しかったり、私が日本を離れている間にクレヨンハウスが移転していたことを知って衝撃を受けたりと、色々な種類の収穫があって楽しめました。

    ノンフィクション作家の保阪正康氏曰く、「読書には、年代に応じての関心事を満たすための書、あるいは職業上の必要から読む書、そして自らの生き方を確認するために読む書、という三つ役割がある」そうです。保阪氏は50代になってからの読書は自らの生き方を確認するための書が多かったとのことですが、なるほど確かに今の私は関心事を満たすための本ばかり読んでいます(会社員時代はビジネス関連、資格関連の本が多かった)。
    いつか50歳を超えた時に、再読したいと思える本を増やすべく、今はとにかく興味を覚えた本をどんどん読んでいこうと思ったのでした。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.25

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