【感想】ホラーの哲学

ノエル・キャロル, 高田敦史 / フィルムアート社
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • izumowol

    izumowol

    ホラーについての哲学的論考。ホラーの本質の定義から始まり、フィクションのパラドックス─なぜ存在しないと分かっているものに怯えることが出来るのか、そしてホラーによく現れるプロットの分析を経て、ホラーのパラドックス─なぜ人は恐ろしいものを求めわざわざ鑑賞するのか、と進む。なかなか読み応えがあって楽しめるし、それぞれの考え方も一考に値する素晴らしいものなのだが、全てにおいて過去の様々な説を考察した後に自説を披露する、その「披露」で終わっている感じ。そこから先、もう一歩も二歩も踏み込んでホラーについて考えてもらいたかったかな。原書は1990年発行なのである程度の古さは否めないのだが、さほど気にはならない。私が読んだ限りでは、SFXが素晴らしいホラー映画を観た時に感じる、「これは良く出来てる〜という感心」という側面には触れられていないかな。続きを読む

    投稿日:2023.06.04

  • あかた

    あかた

    ホラーとは何か。その目的は何か。なぜホラーを求めるのか。
    この点に関して数十年間遡って調査し、哲学として500頁近くかけてまとめたもの。
    ホラーとは、超自然のモンスターに向けられる不浄と嫌さ(キモいとコワイ)の混合的な感情のこと。一部サイコホラーなどを除いて「アートホラー」と定義。
    その上で、人はなぜ、不快であり存在しないと知っているもの、いわゆる「怖いもの見たさ」に心を動かされるのか?というパラドックス(魅力と拒否感の両立)に迫る。
    27冊目読了。
    続きを読む

    投稿日:2023.01.29

  • book1574

    book1574

    小説や映画におけるホラージャンルを哲学的に論じた本。哲学書のため難解な表現はありますが作品の例示が非常に多いため時間をかけて読む事できちんと理解できると思います。ホラーにおける恐怖や魅力を詳しく知りたい方におすすめです。続きを読む

    投稿日:2022.11.18

  • むちこ

    むちこ

    このレビューはネタバレを含みます

    新刊案内にてタイトルでまず気になり「なんで人って「怖がりたい」んだろう??」と思って手に取りました。


    読み終えてわかったけどさ。「怖がりたい」んじゃないのよ。

     
    恐怖は「ホラーに出てくる得体の知れないモンスターを知りたい!!!」という好奇心のための代償としてやってくるものだったのよ……。


    【ハローウィンバージョンのユニバ】のホラーを感じに行ってる人達は違うような気がするけど、あれは何なんだ??と気になってきた。


    「ギャアァアアァアアアァァア」と普段叫べないから叫びに行ってるのか。謎だ……。

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    投稿日:2022.10.23

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