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角田光代 / 河出文庫 (8件のレビュー)
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なごみまくり
疾走感ある今に息づく訳文で、物語の醍醐味が味わえる角田源氏。あどけない紫の姫君が成長していく中、藤壺の宮は光源氏との不義の子を出産する。正妻・葵の上も出産し光源氏の気持ちが寄り添うが、六条御息所の生霊…で命を落とす。その後光源氏は朧月夜との情事が発覚し、須磨へと退居することになる・・・。「紅葉賀」から「明石」までを収録。 前半は光源氏の素晴らしい姿が目一杯描かれるだけに、後半の涙に暮れる描写が悲しい。作品としては山あり谷ありで飽きないけれど私はやっぱり光源氏苦手だな・・・。あっちにもこっちにも良い顔するわりに、お前がうろうろ落ち着かないから皆不幸になるんだよバカ!と言いたくなる。紫の上なんてショックすぎる展開。こんないきなり女として扱われるの?いきなり近親相姦されるようなもんじゃん・・・。六条御息所は以前読んだときは本当に怖い怨霊のイメージだったけど、こんな本人もコントロールできない形なら可哀想だなと思った。これも元はと言えば源氏・・・()いよいよ須磨から都に戻って、というところで3巻へ。するすると読みやすい訳で素敵。続きを読む
投稿日:2024.06.05
ポプラ並木
このレビューはネタバレを含みます
今回は第6帖「花宴」のみ。桜の花の宴が開催され光君は美しい舞を披露する。酒に酔った光君は藤壺に会えないかウロウロするが扉はぴったり閉まる。しかし弘徽殿の扉は開いている。光君が動く!朧月夜(あとで判る)も光君だと思い、夜を共にする。互いに名前を明かさずに扇を取り換えた2人。どうやら弘徽殿女御の妹らしい。今回は光君の行動力が素晴らしい。果敢にチャレンジする(でもストーカー?)。弘徽殿女御の妹ということは、、、(帝の寵愛を受ける)藤壺を憎む弘徽殿女御VS.光君という構図になりかねないのでかなりえぐい状況かな?⑤
投稿日:2024.06.04
G. S.
"紅葉賀"から"明石"まで。 近江に旅行し、三井寺と石山寺に詣でた時に携帯して読む。 子が生まれ、正妻が死去し、保護者たる父帝も崩御、そして藤壺の出家と、源氏を取り巻く環境が大きく変化し、ついに左遷…される。 「葵」の帖のなかで紫の上と契る場面を持ってくるのに衝撃。なぜこのタイミング!? また訳者も書いていたが、ちゃんと読むと、六条御息所に対するイメージが変わるな、と。続きを読む
投稿日:2024.05.04
りょう
葵の上の死、須磨への退居など物語が大きく動く。田辺聖子の『光源氏ものがたり』を併読すると簡単におさらいできてとても助かる。こうなると田辺聖子の『新源氏物語』も読みたくなってくる。
投稿日:2024.04.23
ikezawa
慣れてきたものの… 光くんは自分から様々な女性に手を出してるのに 「何でこんなに悩んでしまうのだろうか」とか 言っててイラッと来た。 当時読んでいた女性たちは「アイドル」として光源氏を読み、登場する…女性達に自分を重ねたり、こんな人いるわぁみたいな感じだったのだろうか… それはさておき、出会いや別れ歌や言葉を交わすことの重さ、出会いことの一期一会さを深く感じ合いながら他の人々と接している文化が垣間見えて良かった。 明石のあたり紫の上のことも思いつつ、あっさり他の女性へと手を出す…ちょっと怖い。続きを読む
投稿日:2024.02.26
真琴
「紅葉賀」から「明石」まで。一番好きな女君は花散里なのですが、後書きまで読んで六条御息所の印象が変わりました。読むタイミングや訳によっても異なるとは思いますが。それにしても光君の体力と気力、財力はどれ…ほどのものなのか計り知れない。「須磨帰り」せずにこの先に進めるのは角田さんの訳のおかげです。続きを読む
投稿日:2024.01.24
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