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ミシェル・ウエルベック, 野崎歓, 齋藤可津子, 木内尭 / 河出書房新社 (12件のレビュー)
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kakano
テロや政治の大きな物語を背景としつつ、フォーカスされるのは、一人の人間がどのように己の死に向き合うかということ。 文明の滅びのイメージと人間の滅び、自然の巡りなどを相互に響かせながら物語は進んでいく。… 伏線では?と勘ぐりたくなるような匂わせが頻発するが、それらの記述は解決されず、物語の背景で滞留し続ける。 その解決されない問題に取り巻かれながら、もやっと曖昧に、でも確実に死に向かって歩んでいく流れが、私達の現実の肌触りに似ているような気がして震える。続きを読む
投稿日:2024.05.26
うんこ
上よりサクサク読めた。大きなストーリーではなく、個人の物語と集約されていくのは面白かった。テロの話とか全然解決されてないけど人生そういうもんだよね
投稿日:2024.04.14
marolo
このレビューはネタバレを含みます
上巻で一部暗示された死と性については考えさせられたが、壮大に煽った政治、テロについては全くほったらかし 上巻は楽しめたが期待はずれ、上巻と方向が違いすぎる うちにばかり向かうのなら、設定と主人公、父親の職業は別にした方がよいのでは あと宣伝文句は詐欺っぽい
投稿日:2024.04.03
tetsuya44
著者のウェルベックは「鬼才」と呼ばれることもあるようで、個人的には物語の主題、伝えたかったことが読み切れなかったように感じた。50歳前くらいの主人公ポールの周囲の出来事、それらを通じて悩んだり、自分自…身を振り返ったり、妻のプリュダンスや父をはじめ、人との関係を考えていく。宗教や、輪廻転生の話題も上がるが、それも主題を構成する要素の一つでしかないよう。 上巻の冒頭に起きたサイバーテロは、下巻の途中では多くの犠牲者が出る事件も。治安総局DGSIは、ポールの父が倒れる前に作成した資料から捜査を続け、グループや目的は突き止められないまでも、次の事件を予測することに成功。そこから先は触れられず。本筋ではないと分かってはいたが、ちょっと残念。 以前に興味を持ったが読んでない「地図と領土」はウェルベックの作だと知った。他には「素粒子」が有名らしい。機会があれば読んでみたい。 なお、上下巻のカバー画に惹かれたことも、この本を手に取った理由だが、これは日本版オリジナルのよう。引地渉さんというイラストレーターの作。続きを読む
投稿日:2024.02.23
となりのひと
ミステリー系かと思っていたら全然違った。 人種差別、性差別、階級思想などが見え隠れする表現に共感できず、がっかり。
投稿日:2024.02.10
ぐらんじ
「何が何でも物語作品が必要である。自分以外の誰かの人生が語られていなければならない」 これは物語終盤、主人公がある危機に陥るが、「読書」によって一時的に絶望から救われる場面。 あまりにも絶望的?な…本筋とはすこし離れるが、 ウエルベックの読書に対するポジティブな考え方が集約されているような気もして、無性に嬉しくなった。続きを読む
投稿日:2024.01.02
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