【感想】のっぺらぼうと天宿りの牙卵 影の王と祟りの子

里見透, 睦月ムンク / ことのは文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
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ブクログレビュー

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  • ケー/恵陽

    ケー/恵陽

    このレビューはネタバレを含みます

    和風ファンタジーよきよき。
    アラタマと刻雨の最初は仕方なし、みたいなところが段々かち合っていくのは心躍る。なかなか想像すると、うわあと思う場面もあるけれど、互いをきちんと認識出来たならよい相棒だろうよ。
    実は同人誌版も読んでいるのだが、だいぶ加筆されているようだな。何か前読んだときより肉厚になってる気がする。楽しかったです!

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    投稿日:2023.09.08

  • あわよくば

    あわよくば

    このレビューはネタバレを含みます

    作者さんがお知り合いでも商業本はありのままに感想を書くよ!

    同人誌版のときから、とてもしっかりつくられた世界観で好きなお話だった。商業で売っててもいいのにな~って思っていたら本当に商業出版になった! すごい。

    加筆修正が加えられてボリュームが四割ほど増になったという。同人誌版は発行当初に読んだので大筋くらいしかちゃんと記憶できておらず、細かい差違は分からないのだけど、荒魂の描写が増えてる……? かな?
    シリアスさがぐっと増して、感情移入しやすくなったと思う。(勘違いだったら申し訳ないので後でちゃんと確認します)

    商業版を読んで、長さの割にネームドキャラクターはけっこう少ないんだけど、名前の出てこない街の人々や名前はあるけど端役っぽい人たち(失礼)の言動がいきいきとしているのがいいなと思った。

    あえて気になった点を言うなら、回想というか、過去の台詞の反復が少し多かったかな。
    ただ本の読み方によっては、ありがたく感じるときもあるだろうと思う。

    自分で好きなように生きることと、流されず自分で考えて生きることはつねに表裏一体だ。
    自由には責任が伴うというよく言われるアレだけど、そこに辿り着くまでにまず自分をちゃんと受け入れてこそ。

    続きはどんなお話になるんだろう。これを書いている時点では同人版の執筆が進んでいるようなので、楽しみにしています。

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    投稿日:2023.08.31

  • marin2011

    marin2011

    東洋ファンタジーのバディもので、国の一大事に刻雨と彼の物語は、軽快さとシリアスさのバランスが素晴らしかった。序盤はまだ世界観に慣れず、且つ、東洋ファンタジーによく見られる漢字の多さや羅列に面食らうけれど、慣れてくれば問題なく読める。

    彼の信念や熱い想い、台詞ににじみ出る作品のテーマに泣けた。
    二人の最後に待ち受ける大勝負は情景を思い浮かべながら読むことができ、想起しやすい文章がとても良かった。

    ラノベとは違う分類のように昨今、本屋でよく見かけるようになったこういった表紙のファンタジーものの中に置かれると、どうしても埋もれてしまうけれど、とても話としてまとまりが良く、続編も期待できる内容だったので、多くの人に読まれてほしい作品だ。
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    投稿日:2023.06.20

  • HARUKA

    HARUKA

    このレビューはネタバレを含みます

    人は誰でも自分自身でしかいられないけれど、一切の誤魔化しのない自分自身のままでいることは勇気のいることなのかもしれない。
    自分を押し込めて生きようとしていた刻雨と、顔を失ってしまった「あらたま」、巡り巡った出会いの中に彼らが偽りない自分自身に立ち返るための勇気の芽が潜んでいた。
    東アジア風のファンタジックな世界の中で展開する、冒険と葛藤と育っていく友愛を楽しみました。 #NetGalleryjp

    2023/6/20 追記
    『あらたま』が自身の正体を思い出し現状を理解しながらなお彼自身を保ち続ける姿を目の当たりにし、また彼の心の抱える暗闇に触れ、「あなたは人など喰いません」自分の心のままに信じると宣言する刻雨。ここから、ぐぐぐっとふたりの距離が縮まる。ふたりには実は複雑に影響しあう縁があったのだけれども、「今」の刻雨が「今」の『あらたま』に真実向き合った瞬間に感じて、胸がぶわっと熱くなるし、視界の曇りが張れるようにも感じました。

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    投稿日:2023.06.19

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