【感想】ハイデガーの哲学 『存在と時間』から後期の思索まで

轟孝夫 / 講談社現代新書
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ゆうたろう

    ゆうたろう

    骨太な読書になりました。
    ハイデガーの『存在と時間』については大体理解していたつもりだったが、著者の胆力ある丁寧な説明のおかげで理解がより深まった。人生論としての存在という表層的な思考に留まることなく、ハイデガーが追い求めた思索の過程とその結果生まれ得た多くの概念に肉薄していく。
    存在という概念に取り憑かれたハイデガーおじさんは、その思考の果てに存在を超出していく。
    ナチとの繋がりについてはフェアな立ち位置から出来るだけ冷静に分析していて興味深い。
    ツェランとのエピソードはなぜか泣いてしまったた。
    ただハイデガーの胡散臭さは免れ得ない印象。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.22

  • 踊る猫

    踊る猫

    書き手である轟氏の持つ個人的な問題意識に強引に誘導しようという「臭み」を感じさせない清潔さ/フェアネスを感じる。ハイデガー『存在と時間』をいま読むということ。どんなスノッブ/ファッショナブルな先駆者の言葉の引用も行わず、轟氏は徒手空拳でこの未完の大著と取り組み内在する「可能性の中心」に迫っていく。ただ、ぼくの理解力では「そうか、『存在』は神秘なんだ」という程度の読みにとどまりそこから考えが止まってしまった。轟氏の態度を見習い『存在と時間』そのものと取り組み、ハイデガーが照らす「道」を通って自分を見つけたい続きを読む

    投稿日:2023.11.29

  • masudahidehiko

    masudahidehiko

    ハイデガーって、『存在と時間』の解説はけっこうあるんだけど、後期の著作を含めて整合的に理解できる解説ってほとんどないんだけど、これはかなり理解しやすい形でまとめられている。ただ、ナチに関してはちょっとハイデガーに好意的すぎない?! というのと、最後半の「主体性」をめぐって「その"主体性"の"主体"は誰?」「ひとつに収斂しないのはなぜで、その違いは何?」という疑問がぬぐえなかった。またいつか読んでみての感想が自分でも楽しみ。続きを読む

    投稿日:2023.10.03

  • 桜色の世界(sakurairoworld)

    桜色の世界(sakurairoworld)

    ハイデガーが何をもってナチスと紐付けられるのか知りたくて読んだ。
    ちょっと難しくて理解に苦しみながら、4章まで読んで一旦読了とした。

    投稿日:2023.09.23

  • さっちゃん

    さっちゃん

    https://scrapbox.io/ne-sachirou/%E8%BD%9F%E5%AD%9D%E5%A4%AB%E3%80%8C%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%93%B2%E5%AD%B8_%E3%80%8E%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%A8%E6%99%82%E9%96%92%E3%80%8F%E3%81%8B%E3%82%89%E5%BE%8C%E6%9C%9F%E3%81%AE%E6%80%9D%E7%B4%A2%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%80%8D2023%2F6%2F20続きを読む

    投稿日:2023.09.02

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