辻田真佐憲 / 講談社現代新書 (33件のレビュー)
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龍樹
戦前の日本では愛国の「正体」が神話と絡まり国家と個人の関係を曖昧にした。辻田はその歴史を丹念にほどき愛国がいかに作られたかを描き出す。時に教育やメディアが神話を補強し人々は無自覚にその物語を信じた。 … だがその神話は戦争とともに崩れ去る。今私たちは過去の「信じられていたもの」を見直す時期にある。歴史に問いを持ち思考することこそが真の愛国かもしれない。 続きを読む
投稿日:2025.05.23
ななつのおと
戦前に記紀神話がどう整理されて愛国に利用されたのかがまるっと分かる近現代史。面白い。明治初期に作られた器を上手に乗りこなせる人がいなくなっちゃうとこうなるのか……。「ネタがベタになる罠」は上手く料理し…たら良き創作の種になりそう。続きを読む
投稿日:2025.05.04
hironario
久しぶりに新書で面白い本を見つけた。 日本の神話と明治初期の国づくり、そこから離れていった昭和初期、そして戦前の見方が分かれてしまった現代へと時代の流れを中立的な視点で考察していて学びが多い。 依拠し…ている古典も具体的に紹介されており、読者自らも検証することができる。 現代の右派、左派の対立がどこから生じているのか学び、考えさせられた。続きを読む
投稿日:2025.02.27
たなたな
国民統治における「物語」の、また、SNSを中心に見られる短絡的な考え方の危険性を感じた。「物語」は功罪どちらもあるものだが、本書においては「物語」の危険性、その「物語」に基礎づけられた戦前の日本が批判…的に解説、分析される。 なんかよくわからないものに導かれ、自らとんでもない結末を迎えないためにも、過去を、歴史を学び、うまくバランスを取りながら、今後我々がどうあるべきかを考えていかなければならない。 そうした「冷静さの重要性」を思い起こさせてく、このところの、諸論点に対する右派の理屈付けに違和感を感じていたタイミングで、その違和感を解体して解説くれる本であった。左派を支持するとは言っていない。右か左か、そうした議論も本書の趣旨からすれば無意味なものだろう。単純な、極端な議論にのまれる危険性を改めて感じたと、その意味で読んでよかったなと思いました。続きを読む
投稿日:2025.02.23
issei
すごく良いです。 日本は時代の空気やなんとなくの雰囲気に流されやすく「物語」の影響が大。無責任の構造というか、独裁的な牽引力の核がないというか。強みでもあり弱みでもあり、政治も経済も民衆も無自覚にダメ…物語スパイラルにハマりやすい。的な感覚があればオススメです。 戦前に詳しくなければ多くの発見が、大学受験で日本史選択程度の知識でも(私)、全然に発見が多数です。 我々が生きる我々の社会を、多くの人にとって少しでもより良いものにするために、健全に盛り上げていこーよと。そのために必要な、空気に流されないスキルの獲得に有用です。我々の物語を適切に上書きして、社会をアップデートしていきたいですね。続きを読む
投稿日:2025.01.15
higashihue
知らないことばかり書いてあった。 著者曰く、神武天皇は、いないし、明治時代に、国を進めていくために、都合よく持ち出されたもの。 しっかり、確認できるのは、平安時代から。 戦前は国務法と皇室典範に分か…れていた。つまり、帝国議会は、皇室典範に関することは一切干渉できなかった。 三種の神器は、南北朝時代から。 日本は特別な国だという物語がないと、 西洋に追いつくことができないと考えた。続きを読む
投稿日:2025.01.13
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