【感想】読書道楽

鈴木敏夫 / 筑摩書房
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
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7
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ブクログレビュー

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  • kaido

    kaido

    近頃、視野を広げるために古典とか海外の著作も読まないとなと思っているけど、鈴木さんが読まれてきた本の幅広さに触れて、国内の戦後の著作だけでも自分の知らない世界は無限にあるなと感じた。
    また、自分の関心は鈴木敏夫さんよりも宮崎駿さんの方に近そうな気がした。児童文学とかが好きな点で。続きを読む

    投稿日:2024.05.03

  • k-masahiro9

    k-masahiro9

    一冊まるまるこれまでに鈴木敏夫さんが読んだ本について語り続ける内容。
    宮本武蔵の哲学を掛け合わせた人間がいるとしたら、それはたいそう危険な人物なのでは?という話や、村上春樹の『ドライブ・マイ・カー』にみる、ふいに思い出す記憶の話が特に印象的だった。

    また、あとがきで日本テレビの映画担当の方たちが、本心では宮﨑駿をテレビに出演させたいと考えている話があり、それを本人に持って行こうものなら、「けんもほろろ」に断られるに決まっている、ということで、鈴木さんに白羽の矢が立つ話を読んで、やっぱりそうなのなと腑に落ちる感じがして面白かった。

    あとBack to the Futureの話は自分の中に落とし込んでおきたい。

    ====
    ・日本のマンガ・アニメが欧米人に与えた影響がひとつあるとすれば、子どもたちの自己確立の問題でしょうね。アメリカにしろ、ヨーロッパにしろ、向こうの子どもたちは早くから自己確立を求められるじゃないですか。家庭でもそうだし、学校教育でも自分の考えを言葉にしたり、人の前で発表しなくちゃいけない。
     それって内気な子にとってはつらいですよね。そういうとき、「そんなことできなくても大丈夫だよ」と慰めてくれるもの。それが日本のマンガ・アニメだったんじゃないですかね。(p.41)

    ・とくに考え込んだのが、武蔵が言った3つの言葉ですよね。「信ずるは己のみ」「我ことにおいて後悔せず」「人間本来無一物」。この3つの哲学を兼ね備えた人間がいたら大変なことになる。中学2年のときからすでに怖いと思っていましたね。(p.67)
    (中略)その精神がどこへ引き継がれたか:『巨人の星』『あしたのジョー』(p.68)

    ・ぼくはあの作品(ドライブ・マイ・カー)は嫌いじゃなかった。忘れられない記憶というものがある、というやつでしょう。理屈でもなんでもない。忘れられないんだから。それをふいに思い出す。そういうのとは誰もがいろいろな形で経験しているわけで、それをテーマにずっと書き続けていくというのもいいんじゃないですかね。(p.247)

    ・あるとき本棚の整理をしていて、なんとなく紀貫之の『土佐日記』を読み始めちゃったことがあって、気がついたらすっかり読みふけっていて、慌てて閉じた覚えがある。「もったいない」と思って封印したんです。いま読むと仕事をする気がなくなる、人生が終わる。そんなふうに思ったんですね。(p.275)

    ・『歩きながら考える』の中に、堀田善衛「未来からの挨拶ーーBack to the Future」。
    「ところで、この一句につけられた訳註によると、古ギリシアでは、過去と現在が(われわれの)前方にあるもなであり、従って(われわれが)見ることの出来るものであり、(われわれが)見ることの出来ない未来は、(われわれの)背後にあるものである、と考えられていた、というのである。
    これをもう少し敷衍すれば、われわれはすべて背中から未来へ入って行く、ということになるであろう。すなわち、Back to the Futureである」

    読書とは、本という過去を読んで、現在の自分を見つめなおすことだと思う。そして本棚にはその人の過去がある。(p.292)
    続きを読む

    投稿日:2023.12.03

  • yadamons

    yadamons

    ジブリの鈴木さんの本、ジブリ作品について語るプロデューサー鈴木敏夫のインタビューや書籍は何冊も読んできたが、氏の学生時代からの読書遍歴、活字中毒ライフをここまで詳らかにしたものは初めて読んだ。圧倒的だった。

    「芸術は長く、人生は短い」と語り坂本龍一は世を去ったが、読まなければならぬ本は多く、人生は短い。
    続きを読む

    投稿日:2023.09.18

  • みなせ

    みなせ

    鈴木敏夫の読書録。
    幅広く、膨大な読書量に驚かされた。
    そして、日本の歴史とも関わっていることを感じた。
    気になる本がいくつもあったので読んでみたい。

    投稿日:2023.08.03

  • 文音こずむ@『はじめての』文芸部1期生

    文音こずむ@『はじめての』文芸部1期生

    生まれてから現在に至るまでの鈴木さんの読書遍歴から思考の流れまで見れる。勿論ジブリへの影響もわかる。では私の読書遍歴は?と読み比べたくなるし、出てきた本を全て読みたくなる。索引からページに戻ることも出来、まさに1冊の本棚。続きを読む

    投稿日:2023.06.04

  • ばきちゃん

    ばきちゃん

    流石の読書量と記憶力。私も本が好きで、老後は日当たりのいい部屋で、日がな一日読書をするのが夢だ。たくさんの本と作家が登場する。興味惹かれたものも多く、ぜひ読んでみたいと思った。

    投稿日:2023.05.02

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