【感想】尼人

松田修 / イースト・プレス
(1件のレビュー)

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  • sshige

    sshige

    尼崎出身の現代アーティストによる半生記。著者の半生もおもしろかったし、尼崎という土地をエンタメ感覚で知ることができた。

    文章に余白というか行間のようなものがなく、みっちりしている。それも尼崎らしさなのか。それとも著者らしさなのか。尼崎におけるダウンタウン評価の話が印象的だった。うっすらとしか知らないChim↑Pomや会田誠氏周辺の話が読めたのもよかった。

    しかし一番インパクトがあるのは家族の話だろう。特におかん絡みの話にかなりのインパクトがある。現代アーティストを詐欺師呼ばわりするのはいいセンスしてるし、わかる気もする。サンタが死んでその跡目争いでドンパチしてるとか、おかんの嘘は尼崎テイストがあってクリエイティブですごい。尼崎という土地のスナックでしか養われない話術なのではないか。その後に出て来たマンコしりとりのエピソードで30秒くらい笑いが止まらなかった。

    昭和に生まれて90年代サブカルの空気を少しばかり吸った人間としては、どんどん漂白されていく現代社会に少々疑問を持っている。しかし同時に日本ではスラム化が進むのではないか?という側面もある。それは表層の漂白と内面のスラム化なのかもしれない。そういう時代の側面の表現者として、著者の表現に興味を持った。機会があれば著者の展示も見てみたい。
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    投稿日:2023.08.24

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