【感想】中国パンダ外交史

家永真幸 / 講談社選書メチエ
(6件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • horinagaumezo

    horinagaumezo

    1869年にパンダが世界に「発見」されてから、中華民国、中華人民共和国とパンダが中国の外交にどう利用されてきたかを歴史的に解き明かす。
    中国の「パンダ外交」の歴史というだけでなく、日本との関わりも含め、パンダと人間の関わりの歴史が紐解かれており、興味深く読んだ。続きを読む

    投稿日:2023.09.20

  • 臥煙

    臥煙

    珍獣を外交手段とする中国。その巧妙さが光る。あくまでもレンタル、譲渡ではなく。

    パンダが発見されて、欧米各国で人気が出て、また中国の立場も強くなり、パンダ外交は大成功を収めている。

    バンダを通じて中国の外交を見つめ直した傑作。続きを読む

    投稿日:2023.02.20

  • Giorno

    Giorno

    中国人の誰も気にかけていなかった熊猫が欧米人により「発見」され「輸出」されたのがきっかけとなって以来、百年を経て外交政治の道具としてパンダ・ブランドを確立した中国のしたたかさ。似たような経緯の浮世絵、さらにはマンガが美術あるいはサブカル止まりになってる日本とは国家としての必死さが違うということでしょう。続きを読む

    投稿日:2023.02.14

  • whitesheep11

    whitesheep11

    カワイイと人気のある動物にパンダがいる。




    中国はパンダを外交にうまく利用している。




    パンダを「発見」したのは19世紀半ばだった。




    1869年3月にフランスの宣教師、ダヴィッド神父が動物収集に訪れた際、見つけた。




    その後、パンダに対する欧米の関心が高まっていったが、肝心の中国は関心がなかったようだ。




    それが変わったのは、蔣介石率いる中国国民党政権がパンダの重要性に気づいてからだ。




    1939年1月にシカゴに渡ったパンダ「メイライ」を最後に、自由に外国に持ち出せなくなった。




    日本との戦争で、中国政府はパンダを最大限利用して、米国民の中国寄りにする重要な役割を果たした。




    こういうところはしたたかだなあ。どこかの外務省も見習ったらと思わずにはいられない。




    戦後になると1949年に成立した中華人民共和国がパンダ外交を全面に押し出していく。




    パンダはカワイイが、その背後にいる「くまのプーさん」は何を企んでいるかわからないので怖い。





    本物のパンダでなくてもアバターでもいいと思うが。アバターにすると中国産なのだから著作権侵害あるよなんて、あの報道官がかみついたりして。
    続きを読む

    投稿日:2023.01.06

  • 宇出津

    宇出津

    パンダだけでなくトキの話も、一瞬、出てくる。
    ところで、日本と韓国は両国で絶滅したコウノトリを、中国とロシアの協力を得ながら復活させることを試みている。先に人工繁殖に成功した日本で生まれたコウノトリが、日本と韓国を行き来し橋渡しとなったらしいが、ある局面では相容れなくても別の局面では価値観を共有し協力しあい、決して繋がりを絶えさせないということは、人間関係でも国同士の関係でも言えることではないか。続きを読む

    投稿日:2022.12.29

  • きあもと

    きあもと

    題材がが面白い。もちろん中身も面白かった。
    パンダはコピー(=繁殖)すら中国に所有権のあるバクリができない最強のソフトパワーということ。

    投稿日:2022.11.20

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