【感想】アート・アンド・メイキング・オブ・ブレット・トレイン デヴィッド・リーチによるアクション映画創作の世界

アビー・バーンスタイン, 伊坂幸太郎, デヴィッド・リーチ, 長尾莉紗 / DU BOOKS
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    著:アビー・バーンスタイン
    訳:長尾莉沙

    興味深かったのは、デヴィッド・リーチ監督が伊坂幸太郎の『マリアビートル』(厳密には原作を基にした脚本)から深い哲学を感じ、脚本を受け取ったタイミングが運命的であったと話していたこと。
    だからこそ『ブレット・トレイン』の中で登場人物が運命について語るシーンは必要だったのであろうと思われる。

    152ページに渡るこのメイキング本は、美麗なキャストの写真、キャスティングから設定に至るまで制作過程が詳細に紹介されており通常映画にある薄いパンフレットと違いとても読み応えがあった。
    コロナ禍での制作においてチーム一丸となって苦労しながらも楽しんで制作に挑んだからこそ生まれたエンターテインメント作品であることがうかがえた。

    またスタッフやキャストのインタビューから、グローバルなキャスト(肌の色が違うキャスト)が集まるこの映画での、デヴィッド・リーチ監督の各キャストに対するリスペクト、各キャストの監督に対する信頼、キャスト同士の信頼の強さが伝わってきた。
    このお互いのリスペクト・信頼が映画を成功に導いたのだと感じる。
    特にレモン役のブライアン・タイリー・ヘンリーのインタビューは自分が日本に生きてきて今まであまり意識していなかった部分に気付かせてくれたと思う。

    映画『ブレット・トレイン』を鑑賞した映画ファンのみならず、制作・広報、映画に携わる全ての方にお勧めしたい一冊です。
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    投稿日:2022.10.12

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