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駆威命, 橋本洸介 / アルファポリス文庫 (2件のレビュー)
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赤木かん子【公式】
その5 妹がいじめられて自殺したので復讐にそのクラス全員でデスゲームをして分からせてやることにした この本の紹介は「えじきしょんを呼んではいけない」をご覧下さい。 2022/11/10 更新
投稿日:2022.11.06
もんがらかわはぎ@読書垢 児童書ホラー強化中
このレビューはネタバレを含みます
爆弾の着いた首輪をつけられ生きるか死ぬかのゲームを強制されるクラスメイト達。彼らは極限の状態で追い詰められ次第に醜悪な人間性を露にしていく。 *** 復讐が絡んだデスゲームもの。タイトルが最近のラノベみたいに長い。タイトルが説明調の小説は初めて読んだかも。タイトルからして最後まで躊躇なく突っ走ってくれそうな感じなので期待して読んでみた。復讐モノは躊躇されたり情に流されたりするのは個人的には激萎えポイントなのでそれはぜひとも回避して欲しいところだった。読み終えてみて、私はもう一声!!って感じ。 情に流されたとか、復讐をあきらめたという感じではないので、いつも見たいな「えーそこでどうして諦めるの!」という展開ではないので、この終わり方はちょっと新しいかも。ただ、読みながら、帯にあるラスト四ページの衝撃。がすごい頭にこびりついてたので、ラストに近づくにつれて何かあるんだろ、もうひと悶着あるんだろという考えがちらついてすごく邪魔だった。 どうして帯で公式がネタバレの様な事をしてしまうのか、甚だ疑問。内容は、かなり人間の醜悪さにスポットを当てた作品だった。自分が生き残るために他人を蹴落とすようにゲームマスターが仕向けているのだけど、それにしても凄まじい。自分は悪くない、あいつが悪い、あいつこそが犠牲になるべきという空気が一度立ち込めると、他の登場人物たちも自分が犠牲にならないために同調する。 一人の人間を生贄に捧げるために、複数人で徹底的に責め立てる姿は、このデスゲームを仕掛けられる原因にもなった行為であるというのに反省の色が全くない。(でも正直自分がこの状況にあったら反省の色を見せれるかというと微妙)そんな中でも、主人公とクラスの人気者はこの状況をどうにかしようとあがき続ける。 しかし、ゲームマスターはそんな二人の行動を見越したような苛烈で冷酷なゲームを仕掛けてくる。復讐の姿勢はまさに徹頭徹尾といった感じでこの姿勢には大満足だった。やはり復讐モノはそうでなくては!それにしても、正義感あふれるクラスの人気者の言動には途中でイライラ。話せばわかるとか、どうにかして人を傷つけないようにしたいという思想はたいそう立派だが、果たしてこの状況でその言葉が相手に響くのか。 自分この状況下に放り込まれたクラスメイトであるならどうにかして誰も傷つかない道というのを模索する姿は頼りになるが、復讐モノの場合私はどちらかというと復讐者側に立ちたい心理にあるので、この人気者クンはかなり鼻つまみな存在だった。そういう、高尚な思想をお持ちなら、なぜこの事件の発端になったクラスの出来事を放っておいたの?という感じ。 でも最後の方でこの人気者クンがプッチンして暴走したのは大変よろしかったので、その結末を見るためのスパイスだったと思えば、この人気者の言動はよかったのかも。いろいろグダグダ言ったが、この作品はとにかく、絶望と憎悪と人間の醜悪さがこれでもか!というふうにぶちまけられた作品。 今まで読んできた復讐モノやデスゲーム系は殺害の描写に重きを置かれていたものが多かったので、復讐者の犯行動機というか、胸の内に重きが置かれ、それが吐露されていたていたのもよかったと思う。
投稿日:2022.08.21
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