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三津田信三 / 講談社文庫 (11件のレビュー)
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総合評価:
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明烏
このレビューはネタバレを含みます
刀城言耶シリーズ10冊目。短編だと3冊目なのかな。 いつも通り三津田先生は面白い、安定している。 刀城言耶…というより三津田先生は『合理性を突き詰めた上で、それでも残る不可思議こそが怪異』というスタンスなんだろうな。物理波失多シリーズとかもそんな感じだし。 「妖服」とか「魔偶」とかってのは、一応創作……で良いのだよね?三津田先生の民俗学的説得力がありすぎて、フツーに信じちゃいそうになるんだけども。 個人的には「巫死」がトリックも含めてお気に入り。刀城言耶シリーズは割りとこの手のトリック多いんだけど、やっぱり騙されてしまうあたり僕も学習しねぇなぁ、とかなんとか。 「巫死」で家の5人+不二夫で6人、つまり六道を象徴してるのかな?とも思ったり。まぁここらへんはもうこじつけレベルですが。色々妄想するのは楽しいなぁ。
投稿日:2023.07.10
翼
刀城言耶シリーズ第三短編集。表題作『魔偶の如き齎すもの』が一番面白かった。これまで刀城言耶シリーズを読んできた読者は、この展開に驚くだろう。巧妙なトリックと伏線回収に驚嘆。
投稿日:2023.06.28
真珠の助
刀城言耶シリーズ 短編。 どれも推理小説デミステリーしてて満足するし、このシリーズでずっと登場する編者の祖父江しのとの出会いが描かれていて物語としても面白かった。 星5にしなかったのは、短編集なので全体の印象が薄くなってというか、読み切ったという満足感に欠るので4つにした。
投稿日:2023.05.12
tamasan7
それほど怖くなく、今回はミステリ要素のほうが強めだった。怪異の体験者の話の一部を、本人の見間違いや勘違いということでおさめている部分もあり、完全に解明しきらないのがこのシリーズの魅力。 【魔偶の如き齎すもの】では、祖父江成り変わりトリックを読者が楽しめるように、祖父江のキャラを十分読者に知ってもらった上で執筆したという刀城言耶の粋な計らいがおもしろかった。
投稿日:2023.05.10
エルモ
本書は単行本を読んだが、文庫には、文庫初収録の「椅人の如き座るもの」が収録されているので購入。 この部分だけ立ち読みされるのを防ぐためか、ビニールがかけられていた。 これは読み終わってからタイトルを改めて読むと… 再読の短編四篇は犯人をちょうど忘れていたこともあり、「確かこうだっけ…?」と考えながら読むことができ、謎解きも楽しめた。 シリーズの中ではホラー色が強めで、ミステリ解決した後も残る、純粋に謎のままの恐ろしい何かがただよっている作品が前半の三作品。特に獣家の如き吸うものは、ほとんどホラーだと思っている。
投稿日:2022.09.26
Nao
シリーズの第3短編集。劈頭を飾る「妖服の如き切るもの」の凶器のトリックが面白かった。 作中の早い段階から真相は読者の前にぶら下がっているが、それがあまりにも日常的な光景なのでことさら注意を引くことなく…さらりと読み飛ばしてしまう。トリックそのものもユニークだし、その隠し方もうまい。 その他の作品もどれも凝ったもので、コストパフォーマンスは高め。 ただし、文庫版の表紙はまじまじと見てしまうと、ある作品の真相に気づいてしまう可能性があるので注意が必要か。続きを読む
投稿日:2022.09.19
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