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ルシアベルリン, 岸本佐知子 / 講談社 (35件のレビュー)
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えむばーど
ルシア・ベルリンの第二集、前作に引き続き凄まじい。前作はユーモラスな作品が多め、本作は暴力ドラッグセックスの退廃的な70年代の描写が目立つ。どの作品も孤独さが張り付くがそれを前提として生きている様に引…き込まれる。一編ごとに本を閉じ、息を吐いて天井を眺めた。 "だがそれほどににぎやかに人物たち彩られていながら、彼女の書くものにはつねに孤独がぴったりと張りついている。" "だが作者はそれを寂しいとも悲しいとも書かない。独りであることはすでに人生の前提だとでもいうように。" あとがきからの引用。未だ孤独を受け止め生きられないぼくには刺さるのだ。続きを読む
投稿日:2024.01.19
ダール
世界はただ続いていく。大事なことなんてこの世に一つもありはしない、本当に意味のある大事なことは。それでもときどきほんの一瞬、こんなふうに天の恵みがおとずれて、やっぱり人生にはすごく意味があるんだと思わ…される。続きを読む
投稿日:2023.10.02
慎也
『掃除婦のための手引書』に収録されなかった19篇の本書を読み終えて思うのは、ルシア・ベルリンの愛情の深さだ。 先に編まれた短編集24篇では、幼少期の性的虐待、アルコール依存症、シングルマザーなどの過酷…な人生を歯切れ良く描く文章の見事さに痺れていて、見逃していた要素かもしれない。 冷徹で突き放すようなな観察者の目で描くこと(それは独り語りで自分自身を描く時でも徹底している)と同時に、描かれる人物の存在を決して否定することなく真っ直ぐに心で触れること。そのどちらもが一つの短編の中で鮮やかに両立して煌めいている。 愛情や友情、親切心は最良の結果を約束している訳ではない。いつだって彼女の視線はクールだ。どの物語も、温かい眼差しや安易な同情などが入り込む余地がないくらい研ぎ澄まされ、結末ではすっぱりと断ち切るように放り出される。 それでも愛としか呼びようのない人間臭さが、読了後に心に残る。続きを読む
投稿日:2023.08.14
yupikado
「すべての月、すべての年」作者のことはなにも知らなかったけれど、この本の題名で読むことを決めた。 短編集だけれど、同じ名前の登場人物がいてつながっている話もあるのか?読みながらあれ?と思ってページを戻…ったり進んだりしていた。続きを読む
投稿日:2023.07.04
naotakak
このレビューはネタバレを含みます
貧困とアルコール中毒、薬物、性的搾取の中で生活を送る女性を描く短編集。辛さの中に光る生の輝き。「笑ってみせてよ」「502」「ブルーボネット」「ミヒート」が印象に残った。
投稿日:2023.06.22
saito
カルメンとミヒートが好き けど全部良かった。 海外文学は夜寝る前に読むのが私には丁度いい。 酔ったときみたいにゆらゆらして気持ちいいのでよく眠れる気がする。 翌日になると内容をあまり覚えていないところ…もお酒に似ている。続きを読む
投稿日:2023.06.01
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