【感想】一億二千七百万の愛を捧ぐ

綺月陣, 亜樹良のりかず / ガッシュ文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • henoheno893

    henoheno893

    Jリーガー×元Jリーガー。だいぶ年下攻め。場末のバーでバーテンをしている元Jリーガーの和久田がとってもいいオヤジ。人生に疲れて投げちゃってる感がとてもいいです。誰にも見つけられたくないのに偶然バーに来た槙野に見つけられ、しかも槙野は現役時代にエスコートキッズとして会ってて、すごく和久田にあこがれてて。槙野の情熱勝ちでした!面白かったです。続きを読む

    投稿日:2016.03.01

  • ざじ

    ざじ

    綺月さんは「エロく」描写している訳じゃないと思う。確かに激しく、時に暴力的に性衝動が発動される描写を書かれてはいるが、そういう状態の熱量やエロい場面と言う現象よりも、日常から非日常的に同性に欲望を抱く瞬間の、性器や肉体に対し見ている人物が抱く、切り替わる瞬間の描き方が秀逸なんだ。槇野を突き放したいが為に和久井が行為を強要する時の、局部に対して槇野が抱く心情の変化の部分、嫌悪感が愛しい物体に変わる瞬間の描写が何とも言えず リアルだった。ブツを描写しながら、それに伴って移り変わる槇野の心情をものの見事に描き上げていたと思う。局部の質感と言うかなぁ、器官でしかないものが、愛しい人とのたった一つの接点、と言う槙野の心中の移り変わり描写が本当にBL作品として素晴らしかった。放ってるのに、満ちてくる。ーーーだったと思うが、中出しされた受けが行為自体に情を感じとる描写として秀逸だったなぁ…和久井がイってしまった時の声の文字起こし「ーーーーーーーアッ」と言う声にならなさ具合も秀逸だった。続きを読む

    投稿日:2012.11.27

  • komopy

    komopy

    遅ればせながら、ステキなオヤジ発見。
    この本が刊行された当時には、まだ腐の修行不足でオヤジの良さと、攻×受のポジションの美味しさがきっと分からなかった…
    イラストは水名瀬雅良センセで、オヤジがかっこよすぎです。なので、脳内で勝手に無精髭のだらしないかんじに変換。

    和久田は、やさぐれて、自堕落な生活に身を落とした35歳の元Jリーガー。場末のバーでバーテンとしてひっそりと厭世的でネガティブな日々を送っています。
    というのも、彼はJリーガーとして華々しく活躍して、イタリア(たぶんセリエA)でプレイした絶頂期のあと負傷してしまい、いつの間にか姿を消してしまった過去の持ち主だからです。

    スポーツ界で長く活躍できる種目は多くないし、第二の人生で成功するのもまた一握りの選手だけです。愛していたサッカーから見離され、その現実を受け入れることができずに今も日々を送る和久田の失意や絶望が胸に迫ります。彼が煙草を吸い始めた理由も泣けます。

    そんな和久田の前に突然現れたのが、今を輝かしく生きるJリーグの花形選手で一回り年下の23歳、槙野です。槙野にとって和久田は幼い頃からのヒーロー。和久田に憧れてサッカーを始め、エスコート・キッズとして初めて言葉を交わしたときから、ずっと彼は自分の「キャプテン」だったのです。部屋に和久田の写真貼りまくりとか、憧れる人に対するファン心理が、槙野の場合かなり危ないレベルですが。

    槙野は、目標にしていた憧れの「キャプテン」が底辺での生活に甘んじていることに失望し幻滅するのですが、一方で再び出会ったことにより、軽蔑するのに離れがたいという複雑な想いが次第に湧き上がってきます。

    二人の相手に対する反発や、同じ道を志した者だけに分かる気概や、複雑な心の内がとても丁寧に描き出されていて、胸打たれずにはいられません。今は対照的な立場の二人ですが、実は紙一重であることを互いによく分かり合っているんです。

    相反する二人は傷つけあい拒絶しあいながらも、次第に相手の気持ちを受け入れていくようになります。それは諦めでも惰性でもなく、まさしく和久田の魂の再生といってもおかしくありません。そこまでひたすら真の彼を求め続けた槙野の強い憧憬が、愛に変わっていくのも納得。
    理想の大型年下わんこです。

    失望がまた次の希望に変わっていく強い愛を感じるベッドシーンがステキでした。
    終盤にしかなかったベッドシーンを新装版とか、何かの形で増量してほしいです。
    続きを読む

    投稿日:2011.08.29

  • クロエ

    クロエ

    個人的に思い入れのあるサッカー選手が引退したばかりの頃に読んだ作品だったので、図らずも嗚咽が抑えられないくらいに泣いてしまった作品。

    投稿日:2006.08.14

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