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多田克己, 京極夏彦 / 講談社文庫 (10件のレビュー)
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boutoumetous
多田克己といえば『妖怪馬鹿』で京極夏彦にいじられていた人、そういう印象だった。馬鹿は私だ。多田先生、何たる博覧強記。石燕の妖怪画を読み解くために、これほどの博引旁証が必要なのかと圧倒された。当時の花…柳界の知識まで欠かせない。 今では妖怪というと子どもの遊び相手のような印象なのだが、江戸時代なかんずく石燕にとっては大人のオモチャだったのか。「毛倡妓」などもはやR18。 なお、京極夏彦による妖怪画はいずれも素晴らしい。続きを読む
投稿日:2021.01.05
mickeymeguj
妖怪とは何か? いかにその名と姿を与えられ、今に伝えられてきたのか? 姑獲鳥(うぶめ)、魍魎(もうりょう)、火車(かしゃ)、絡新婦(じょうろうぐも)、ひょうすべ……京極夏彦の「妖怪シリーズ」に登場する…妖しきものどもを網羅、解読し、学問的に位置づけた驚異のガイドブック。続きを読む
投稿日:2019.09.01
Smith, Ordinary. Person.
江戸時代の絵師、鳥山石燕が著した妖怪図典『画図百鬼夜行』シリーズ。全十二作のこのシリーズは、誰もが知っている有名所の妖怪に始まり、だんだんとあまり知られていない妖怪やこの図典にしか紹介されていない妖…怪が増えていく。 水木しげるや京極夏彦、そして『妖怪ウオッチ』など、妖怪熱がなかなか覚めない人なら誰でも知ってるこのシリーズ。実は、石燕の遊び心満載の見立絵画集でもあった! 画図百鬼夜行シリーズの中から、京極夏彦氏の妖怪シリーズ内に掲載された妖怪四十二種を徹底解説した、現在も妖怪専門誌にて連載中の妖怪ガイド。 なぜ「狂骨(きょうこつ)」は井戸桶から登場しているように描かれているのか。 「絡新婦(じょろうぐも)」と共に描かれた梅の木の意味とは。 「塗仏(ぬりぼとけ)」の図像に隠された様々な謎とは。 キャラクターとしての妖怪も面白いが、民俗学や図像学、社会学から物理学まで様々な方面から観察すると、妖怪の底の深さ、底の知れなさがどんどん見えてくる。妖怪学の入門書の一つとして、初心者にぜひ薦めたい一冊。続きを読む
投稿日:2016.02.07
Pseudoscholar
このレビューはネタバレを含みます
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』シリーズに登場する妖怪(特に京極夏彦の「京極堂シリーズ」に登場するもの)を解説した本。「姑獲鳥」、「魍魎」など計42種の妖怪について紹介、その背景を古典漢籍や当時の江戸の習俗など様々な知識を活用して解読する。 鳥山石燕の妖怪画には絵解きの要素が含まれているが(特に石燕による創作と目されているものはそれが顕著であるという)、著者は和漢の書物や江戸の風俗、民間伝承に言葉遊びといった広範な知識をフル動員してその解釈に当たっている。様々な要素を考慮して解説される絵解きの解釈には疑問符のつくものも幾つかあるが、絵の解読に当たって展開される知識の多くは見ているだけでも勉強になる(ただ、「蓑火」の解説[p141]で「井上円了が『不思議弁妄』にて蓑火の正体をガス体とした」というのは誤りである。『不思議弁妄』の著者は新井周吉であるし、井上円了は蓑火の正体を『迷信解』にて「燐の気」としている)。その上で、広範な知識を活用しなければならない妖怪研究の難しさを改めて思い知った。
投稿日:2013.02.01
turunokai
京極夏彦さんが挿絵を描いていらっしゃるのですが水木しげる先生の影響が強いなーと思いました。中身は妖怪の解説本です。
投稿日:2011.08.25
りおん
絵を京極夏彦氏が担当して、内容は多田克己氏が書いています 結構細かく書かれていると思います 京極氏の小説の題材にされている妖怪たちが多く出ているのでそっちも読んでいればもっと楽しめると思います
投稿日:2008.04.24
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