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澤田瞳子 / 徳間書店 (19件のレビュー)
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総合評価:
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こたろ
しろがねの葉と同じ石見銀山の物語、と聞いて手に取りました。 銀山で暮らす人々が皆、本当にいきいきと描かれていて 素晴らしかったです。 堀子の男達は、その職業病ともいえる病気で皆長くは生きられない。自分…の短命がわかっているからこそ 短い一生を、情熱を、命ある限り山へと注ぐ。 その一生を思うと切なくなりますが 物語は、気持ちのいい終わり方で良かったです。続きを読む
投稿日:2023.07.03
稲石浩司
石見銀山を舞台とした江戸時代の時代小説。 千早さん「しろがねの葉」読んだばかりなので、その後の石見銀山が見れてよかったです。 「しろがねの葉」のような骨太の歴史小説ではなく人情時代劇風なのも描かれた…時代の違いという感じがあってよかったです。 ただ、著者の作品としては古代・中世の歴史小説の方が好きでした。続きを読む
投稿日:2023.05.05
honnn
江戸時代の島根県石見銀山(大森町)を舞台にした作品。 千早茜さんの『しろがねの葉』を読了後、読みたいリストに入っていた同じ地を舞台にしているこの本を読んだ。 歴史小説と分類されるのかは定かではな…いが、主人公からみたこの地を描いた『しろがねの葉』とは対照的に、『輝山』は石見銀山の地とそこに根付く人々をトータルで描きだそうとしたように思える。それがゆえに「江戸から派遣された代官所の中間である下っ端の役人」というこの地にとって外様といえる存在を主人公に据えたのかもしれない(主人公の色は強くなく、あくまで時代を反映したよくある役人の一人)。 この時代の説明や、江戸との関わり、温泉津をはじめとした隣町、商人たちとの攻防など、ともすればまどろっこしく、わかりづらく、書き手からすれば端折ってしまいたくなるかもしれないものも含められている誠実な作品に感じた。たくさんのものを取りこぼさまいとした結果、視点や情報がずれて描写が飛びがちになり、小説としての入り込みやすさはやや物足りなく感じるかもしれない。それでも、分散していた背景や視点が、最後には人間模様に収斂していくさまには筆者の力量をみることができたと思う。 石見銀山を訪問する人であれば、『しろがね~』よりもこちらが圧倒的におすすめ。続きを読む
投稿日:2023.03.28
ゆう
江戸時代の石見銀山が舞台。代官の身辺を探るために江戸から遣わされた中間の金吾。銀山で命を削りながら働く堀子やその仲間達と酒を酌み交わし、代官の真の姿に触れ、気持ちが揺れる。生きること、真の政とは何か、…大事なことを教えてもらった気がする。続きを読む
投稿日:2023.01.10
nanadeutschland
『輝山』というタイトルの思いが込められた、 とても素晴らしく輝く物語でした。 江戸表から石見国大森代官所に赴いてきた金吾が、銀山の町で懸命に生きる人々と出会い、触れ合いながら魅せられていく様、またその…銀山で暮らす人々のドラマ、そして時代劇特有の何か匂う役人たちのドラマ、全てが面白かった! 堀子頭である与平次の存在、そして彼の生様が、この作品のタイトルさながらに輝いている。 ***ネタばれ*** 短命とわかっていながらも、堀子という仕事に誇りを抱き、懸命に働き、周りの人々を思い、命が尽きる最後まで、町を、そこに暮らす人々を愛し、それによって自らの生を確め続けるという与平次の姿は、本当に輝いていて、お手本みたい。 とうとう気絶えにやられ痩せ衰えた与平次を、金吾が背負う場面は、込み上げるものがあり、目が潤んでくる。物語の最後、二人が出会った徳一の飯屋で、金吾が「なぁ、与平次。明日も店に来るんだろう」と与平次に語りかける金吾の言葉に、金吾の思いが伝わってきて、この場合も込み上げるものがありました。続きを読む
投稿日:2022.07.26
けい
時代物なので難解なのかと警戒して読み始めだが、読みやすく、どんどん話に引き込まれていった。死についての解釈が良かった。
投稿日:2022.06.20
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