【感想】新しい時代への歌

サラ・ピンスカー, 村山美雪 / 竹書房文庫
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 4.7
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ブクログレビュー

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  • 藍住

    藍住

    解説込みで600ページちょいあるんだけど面白くて一気に読んでしまった!
    不運にも現実とリンクするような世界観で読んでて頭がぐらぐらしたが、現実に重なるからこそ今絶対に必要な物語だった。
    ルースの言葉が真っ直ぐで格好良くて私はこの言葉を待っていたんだなあと涙ながらに読んでいた。

    感染症とテロによってライブができない世界で音楽を作り続けるルースと音楽を世界に届けようと奔走するローズマリー。
    正反対の二人が導き出した答えに胸が熱くなった。
    映画みたいな幕引き!
    最高!!

    この小説は音楽を作る人と音楽を届ける人の物語であり、創作活動をする全ての人に捧げた物語でもあると思うので全員漏れなく読んでほしい〜!!
    絶対心にブッ刺さるものがある。
    あとどこかの感想ツイートであった通り、良いクィア小説でした。
    素晴らしい読書体験だった!!!!!
    続きを読む

    投稿日:2023.07.09

  • Non(o-o-)

    Non(o-o-)

    ライブで音楽を聴きたくなる話。観客をいれたライブが規制されたテロと感染症後の世界が描かれます。音楽を聴いて歓声をあげることが遠くなってしまった現在のようでした。音楽って楽しいなと感じさせます。

    投稿日:2022.04.03

  • Giorno

    Giorno

    このレビューはネタバレを含みます

    原著が2019年発表、20年ネビュラ賞受賞、21年翻訳刊行、とこれ以上ないほどのタイミングで世に出たこの本は、多発テロと感染症大流行をきっかけに密集と集会を禁じる参集規制法と夜間外出禁止が制定された近未来の米国社会にあってライブ活動を取り戻そうするミュージシャンたちを描き、コロナ禍の現代をまさしく「予言」している衝撃的な作品である。同時代小説さながらに現実に進行している今の世界を描いた物語だが、実際には警鐘を鳴らすために事前に書かれたSFというジャンルゆえ可能になった稀有な一冊である。

    “Amazon”倉庫を取り巻く未来光景(p419-420)など印象深い場面や記述が散りばめられているけど敢えて以下を引用しておきたい。

    どれほどのものを見逃していて、安全と管理の名の下に、どれほどのものを奪われていたのか。(p431)
    もうじゅうぶんに時は過ぎたんじゃないかな。恐れるのはかまわないけど、恐れに支配されてはだめでしょう。怖いのはみんな同じ。恐れているときに大事なのは、何をするか。みんなでなら思いきってやってみる価値はある。一緒に新たなものを生みだそう。(p576)
    いますぐにできることと、時間をかけて成し遂げることのために行動しようという呼びかけ。(p583)

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    投稿日:2022.01.25

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