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吉田桃子, Naffy / 講談社 (4件のレビュー)
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Yuka
犬と暮らすってそんなにいいことなのだなあ。アレルギーで動物が飼えないので絶対にできない経験。お花屋さんのお姉さんが優しすぎる。傷ついた分だけ、人の心の傷に気づくことができ、優しくできる、そんな人になり…たいものです。美咲の家族もあたたかい。続きを読む
投稿日:2024.01.25
かまちゃん
うちにもキャバリアがいるので完全にジャケ買いです。 児童書ですが、とても良かった。あたたかな気持ちになれる一冊。 作家さんはキャバ主さんなのかな キャバリアの柔らかい感じが伝わってきました
投稿日:2023.11.17
irodorirodori
このレビューはネタバレを含みます
いつの頃からかの猫ブームに押されて脇道に追いやられている犬本。犬派かつスパニエル推しの私にはどストライクな表紙に惹かれて読み始めました。 自分の思いをうまく言葉にできない小5の女の子、美咲。 日常生活はもちろん、卒業式での6年生を送る言葉の自分のパートでも声が出ない。これも物語の中で美咲の成長を表すための、わかりやすい縦軸バロメーターですよね。 そして美咲が生まれたときから寄り添って生きてきたキャバリアのレオンの死。 冒頭からレオンは骨壷に入った存在。でも美咲にとっては、たとえその状態でも、大きすぎて受け止められない喪失感を癒す存在なんですよね。 4・5年生くらいから読めるやさしい文章なんですが、喪失の苦しみや生きづらさにあえぐ、子どもなりの心情がなんだかリアルで。 愛犬を失ったことのある人はこの気持ちと行動すごくよくわかるんじゃないでしょうか。 火葬前に少し切った毛をしばらく指で撫でたり嗅いだりしては泣いていた人間には響きましたよ。生きてたら絶対涙を舐めてくれるのに。とか思って底なしに落ちていくんです。 レオンに生写しのキャバリア犬ビリー(同じ犬種なんだから似てるのは当たり前だろ、なんていうやつがいたら、そいつは犬と暮らしたことがないのだ)と、ビリーが看板犬を勤める花屋の店主である女性との出会いで、喪失感と周囲に感じる温度差でガッチガチの美咲の心が少しずつ解されていき、もうひとつの重要な出会いに辿り着くという流れ。 ひたすら「ビー玉」を引っ張ってきた分、山場での描写は一定のカタルシスを覚えるものの、やってやった感を感じなくもないひねくれ読者。 いや、児童書なんだからこれくらいわかりやすく気持ちのいい流れと表現は控えめに言って最高でしょう。 しかし、夜明けを迎えてからのあまりにスムーズかつ達者な喋りに、どういう症状だったのかと掘ってみたくなる。 陽気な弟が一計をめぐらせてしまうくらい、家でも喋れていなかったことを考えると場面緘黙ともまた違うのかなとか、そういうパターンもあるのかなとか。 しかしこれ、表紙はレオンなのか?ビリー?いや、やっぱりレオンでしょうね。 というかサンであるべきなのでは? うーん。物語の山場で物理的に夜明けを連れてきたのはサンだけども、美咲だけを覆っていた夜の世界に夜明けをもたらしたのはレオン…いや葉子さんじゃない? 「夜明けをつれてくる三十路女性」 それはそれで手が伸びていただろうとも思う。
投稿日:2022.04.12
ロニコ
小さい頃から、自分の思いをうまく言葉にして発することができない小5の美咲。 愛犬の死をきっかけに、より言葉が出なくなってしまう。 言葉が喉に詰まってしまうもどかしい思いと、愛犬の死を受け入れられない思…いが、切々と語られる。 自分だけが辛い気持ちを抱えている、と思っていた美咲だが、徐々に周囲の人々が抱える辛い気持ちに気付き始め、発語と愛犬の死という二つの困難に向き合い、前を向いて乗り越えようとしていく。 主人公の美咲の言葉が出ない様子を、 言葉はいっぱい自分の中にあふれているのに、喉にビー玉が詰まってしまったようで、出てこない、 というような表現で書かれている。 症状についての詳しい説明はないが、もしかして場面緘黙症なのだろうか、と思った。 家族もそれぞれ心配しながら、どうにか美咲が自分で言葉を発せられるようにと、色々と考えている様子が伝わってくる。 吉田桃子さんは、「ラブリィ」以来。 素直で前向きな中学生男子の話だったが、今回は少女の辛い心情が中心の物語で、全く違う味わいだった。 naffyさんの挿画はとても素敵なのだが、何となくこの物語の家族像と一致しない気がするのが残念。 2022.1.17 続きを読む
投稿日:2022.01.30
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