【感想】大きな森の小さな家 大草原のローラと西部開拓史

ちばかおり / 新紀元社
(2件のレビュー)

総合評価:

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  • bukurose

    bukurose

    TVドラマ「大草原の小さな家」のモデル、インガルス一家の居住地やローラ、父母、メアリなど姉妹の事柄を綿密に調べた。

    最初森の中の家から始まった気がするが、ローラたちの移り住んだ経路が地図とともに載っていた。実際と本を対比した表も載っていて、とてもいい。ドラマではよく分からなかったが、何回も引っ越ししていた。

    放映当時毎回見ていたが、今西部劇なんかを良く見るようになると、一体ローラたちはどこにすんでいたのかなあ、と気になっていたところ。ドラマでは印象的だったオルソン雑貨店の場所も地図にあった。ウォルナット・グローブの駅のそばだった。

    父さんのインガルス家は1500年代まで遡れる。母さんのキャロラインの方は1700年代まで。どちらも詳細な系図が載っている。

    インガルス家はイギリス、リンカンシャーで生まれたロバート(1563-1617)の息子が1628年にアメリカに渡った。それから250年間、19世紀初頭までずっと東部に住んでいたが、1853年、一家を引き連れウィスコンシン州コンコードに引っ越す。母方キャロラインのクワイナー家はボストン周辺に入植したが、1848年、キャロラインの母が(未亡人となっていた)同じコンコードに引っ越した。両家は川をはさんだ隣同士だった。お互いの兄弟姉妹から3組ものカップルが生まれた。ローラの父母もその1組だった。(これはTVでは分からなかった)

    <年表より>
    1836 チャールズ(とうさん)生まれる
    1839 キャロライン(かあさん)生まれる
    1857 アルマンゾ(ローラの夫)生まれる
    1860 チャールズとキャロライン結婚
    1862  ホームステッド法
    1863 チャールズ、ウィウコンシン州ペピンにキャロラインの兄ヘンリーと共同で土地を購入
    1865 メアリ(姉)誕生
    1867 ローラ(本人)誕生
    1868  「若草物語」出版
    1869 インガルス一家、カンザス州インディペンデンス南13マイルの払い下げ農地に入植(物語では1874年)解説ではチャールズが家を建てた所はオーセージ族の居留地で開拓民には解放されてなかったとある。
    1869  アメリカ大陸横断鉄道開通
    1870 キャリー(妹)誕生
    1871 インガルス一家、ペピンに戻る
    1874 晩春、インガルス一家、ウォルナット・グローブ近郊のプラムクリークに移住
    1875 フレディ(弟)誕生 1876死去
    1876 インガルス一家、アイオワ州バーオークのマスターズホテルへ(共同経営しないかと誘われる)
    1877 グレイス(妹)誕生
        秋、インガルス一家、再びウォルナットグローブへ移住。
    1879 秋 インガルス一家、シルバー・レイクの飯場へ移住(チャールズは鉄道の帳簿係の仕事をする)
        12月 インガルス一家、測量技師の家に引越
    1880 4月 インガルス一家、デ・スメットの町の店に引越(目抜き通りに店を建てる。1階を店として貸し2階に居住。1.6マイルの所に農地を持つ。ここにローラの夫となるアルマンゾも兄と穀物飼料店を構えていた)
        5/1 鉄道がデ・スメットまで開通
        10月 インディアン厳しい冬(になると)の忠告
    1881 メアリ、アイオワ州ヴィントンの盲学校に入学
    1885 ローラ、アルマンゾと結婚(アルマンゾはニューヨーク州マーロンで育ち、大きい農家。ローラが1皿だけの食事なのに対し、夕食は何皿もあった)

    1902 チャールズ死去(66)
    1924 キャロライン死去(84)
    1928 メアリ死去(63)
    1932 「大きな森の小さな家」出版
    1941 グレイス(妹)死去(64)
    1946 キャリー(妹)死去(75)
    1949 アルマンゾ(夫)死去
    1957 ローラ死去(90)
    1968 ローズ(ローラの娘)死去(ローラの子で成長したのはローズのみで、ローズは子供が無く、メアリ、グレイス、キャリーも子供が無かったのでインガルス一家の系譜はローズで終わりとなった。)

    1974 TVドラマ「大草原の小さな家」放映開始(米~1982まで)


    2021.1.30初版 図書館
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    投稿日:2021.05.20

  • mysterymanbo

    mysterymanbo

    マーベラス!みんな大好き「大草原の小さな家」、当時インガルス一家が暮らした土地や時代背景を図表をふんだんに使って解説したものです。著者の愛情あふれる視線と好奇心が面白さを際立たせています。本書を読むまで、彼らが全米6州にわたりこんなに多く引っ越ししていたのを知りませんでした。掲載されたインガルス一家の年表や家系図なども参考になります。残念ながら、ローラの一人娘ローズは子供に恵まれなかったため、ローズの死とともにインガルス家の系譜は1968年に断たれることになりました。

    ーー『大草原の小さな家』で描かれたアメリカ西部開拓時代の生活様式を現地取材写真やイラストを交えて解説する珠玉のビジュアル読本!
    主人公ローラの目を通して描かれた『大草原の小さな家』シリーズ。その舞台となった1860年代から90年のアメリカは、多くの人が西へと歩を進めた西部開拓時代だった。ローラたちインガルス一家も、やがて大きな森へ旅に出る。彼らの暮らしと西部開拓生活を、豊富なビジュアルでひもとく--

    <著者プロフィール>
    ちばかおり:
    児童書を中心に編集、デザインに携わる傍ら、『ハイジ』『若草物語』などの海外児童文学、およびテレビアニメシリーズ『世界名作劇場』を研究、聞き取り、実地調査を重ねている。日本ハイジ児童文学研究会。
    ・主な著作
    『世界名作劇場への旅』『世界名作劇場シリーズメモリアルブック』(新紀元社)
    『ハイジが生まれた日』(岩波書店)
    『ラスカルにあいたい』『アルプスの少女ハイジの世界』(求龍堂)
    『ラスカルの湖で スターリング・ノース伝記』(文溪堂)
    『図説アルプスの少女ハイジ』『ヴィクトリア朝の子ど
    もたち』(河出書房新社)ほか
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    投稿日:2021.03.23

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