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竹田真砂子 / 講談社文庫 (1件のレビュー)
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tamaki
芸者から泉鏡花の妻となったすずさんの目から鏡花の半生を辿った評伝。湯島詣や婦系図や白鷺や薬草取や春昼など、鏡花の作品をところどころに登場させ、物語ともリンクさせながら、これは本当にあったことなのかそれ…とも幻想なのか、さながら鏡花を読んでいるような気分にもなれます、ちょっとだけ。 すずさんと鏡花の夫婦仲が好きな私にはまさにもってこいな小説でした。紅葉に引き離された時は切なかったよう……なんでもっと早く読めなかったのか、これ去年読んでたら演習はもっともっと身が入っただろうになー。すずさん可愛いし健気だし、時には江戸っ子的な気風のいいところを見せてくれるし。 しかし先にも書いたようにすずさんが鏡花の登場人物の口ぶりで喋っていたり、このエピソード本当にあったのかやーと思うこともあったので、全てが本当のようには思えない、線引きが難しい。 けど逗子時代・不遇時代ことを研究したかったので、この本のおかげでますます興味持てました。もっと鏡太郎のこと知らないとねー。続きを読む
投稿日:2009.05.09
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