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田丸久深 / 二見サラ文庫 (4件のレビュー)
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総合評価:
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安美
2023.5.3 読了。 札幌の美容業界で働いていた日向は人間関係に悩み逃げるように仕事を退職。次の仕事を探さないとと気負い疲弊していく日々の中、南小樽でたまたま立ち寄った薬膳の知識を活かすカフェ…「オリエンタル」に通っているうちに店主の旭や人々の優しさに包まれ自分を取り戻していく。 連続短編集ともいえる形でストーリーが繋がっていて日向が退職に追い込まれた人間関係のすれ違いも優しく解決されていく。オリエンタルで出される薬膳料理も日向が働いていた美容関係のことも生薬をきちんと説明し、薬膳に興味が出てくる。自身も漢方で副作用が出た経験もあるしすごく調べられて書かれている小説だなと感じた。 ただ、オリエンタルで出される料理が丁寧だし無農薬の食材や生薬は高いものが多いのでフィクションだと分かりつつもこの経営で採算が取れるのかなぁ~?と余計なお世話だがちょっと心配になってしまった。続きを読む
投稿日:2023.05.03
ゆふぃ
このレビューはネタバレを含みます
えっ旭さん、日向ちゃんの告白スルーなの!?それとも何かしら返答があった上での進展ナシなのかな… オリエンタルでごはん食べてみたいな。夕さんのケーキも食べてみたい。 社内イジメマルチとかヴィーガンとかなかなか濃い。とくにマルチのかんじはとても生々しい。
投稿日:2021.10.01
ハリィ
小樽の街を散策したり、おいしい料理を食べたりと、観光気分満喫の本でした。そこに登場する人たちの温かさにも、思わずにこっとさせられました。漢方薬の勉強もできました。
投稿日:2020.10.07
いこ
途中まではメインキャラは入れ替わり制。 日向ちゃんの元職場の関係者の人たちがバトンを繋ぐ形で話が続いていく。 それにしても、カフェ・オリエンタルの外は結構殺伐としている。 日向ちゃんの元職場での女性たちの争いもそう。 日向ちゃんの再就職先になりかけた場所もそう。 友人を(意図的か自覚なしかは知らないが)マルチに引き込む友もそう。 ある人に至ってはパワハラに気付いていないのもやばい。 ある話のメインキャラになる方だが、終盤で人が変わるまでは好きになれず(というか、彼女の考え方が理解できず)読書が非常にしんどかった。 自分も周りも不幸にしているのはやばい。 ただ外が殺伐としていた分、カフェの中は旭さんとおばあのお陰か柔らかな雰囲気だったと思う。 夕さんの件が明らかになるまでは。 ここが油断ならない物語である。 旭さんと夕さん、そして日向ちゃんの三角関係かと思いきや、夕さんに悲しい過去が。 カフェ自体にも切ないエピソードがあるとは思いもしなかった。 そこから日向ちゃんの働きが胸熱だった。 これまでバトンを繋いできたキャラたちも手伝っての再生話、素晴らしかった。 ただその分、終盤の旭さんの存在が少し霞んだ気がする。 日向ちゃんとの件も彼からの答えがはっきり出なかったことも、その要因かもしれない。 どうとでも取れるラストで二人の未来を好きに想像はできるが、日向ちゃんが持っていっちゃった分、旭さんの活躍や目立つエピソードも終盤に欲しかった気がする。 彼は大体受け身だったからなあ。 もっと能動的な話も見たかったなあ。 あのデート一回では物足りない……
投稿日:2020.09.28
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