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湯澤規子 / ちくま新書 (15件のレビュー)
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Teddy
新書大賞2021ノミネート作品から積読になっていた一冊。しばらく通勤カバンに入りっぱなしだったけど、福岡行の飛行機で読了。 実家は俺が小学生の時まではボットン便所。祖父が週末に自分で汲み取って、畑に撒…いていたことを思い出す。 名古屋の例を使った利用と処理の歴史の紐解きも興味深い。 猫見ていて思うけど、食べることと勝とも劣らず重要な排泄。汚物って一言で片づけちゃいけないなと思った。続きを読む
投稿日:2023.09.18
歎阿
このレビューはネタバレを含みます
ウンコが現代人にとって忌避すべき存在であるが、それが忌避されるべき存在になったのかを歴史資料や文学資料、マンガまでを駆使してまとめている。 特に江戸時代は肥料として、お金を払って取引されていたが、屎尿として処理されるまでの経緯を丁寧に辿っていく研究が、彼女の本来の研究分野であるが、一番面白かった。都市化と衛生という概念が、糞尿を屎尿にしていくのは近代化の象徴でもあるし、それが今の世界中の共通認識になりつつある姿を見ると、失ってきたものの大きさを感じない訳にはいかない。 著者自身のトイレ体験から書き起こしているが、私自身、汲み取りも水洗も、また糞尿の肥料として使うのも経験していたので、この50年ほどの変化が実体験に照らして読む事が出来た。
投稿日:2023.02.23
photoseason
ウンコのことをこれだけ真面目に調査した本は初めてで面白かった。 江戸時代にはウンコが売買されていたとか、武家のウンコは高値で、長屋の便所は大家さんの貴重な収入源になっていたと言う話は興味深かった。
投稿日:2021.12.30
teastrain
「うんこは汚いか?」 ウンコを肥料として使っていた時代までは、ウンコは汚いものではなかった。肥料として金銭で取引されたものだった。 しかし第二次大戦後、アメリカやヨーロッパから見るとウンコは寄生虫の心…配のある汚物であること、人口集中で肥料としても使いきれない量が出ることなどからだんだんウンコは捨てる物となり、汚いものと扱われるようになっていった。 その変化が分析されていて面白かった。続きを読む
投稿日:2021.12.04
トト
江戸時代の頃人糞は農業における肥料としてなくてはならないものだったが、今ではほとんど価値もなくなりただの汚物でしかなくなってしまった。さらに人は水洗トイレを発明しウンコを流してすぐに視界から消し去るこ…とで、いつしかウンコを自分事として見られなくなってしまった。子どもの頃は自由帳にうんこを描き、うんこの話をするだけで笑いがとれたというほど万人のヒーローであった筈のうんこも年齢が上がると自然にゴミを見るような目でしか見られなくなってしまったのはなぜだろう。うんこについての知識を深め、うんこを他人事ではなく自分事として捉えられるようにするためにもこの本は読んだ方がいいと思った。続きを読む
投稿日:2021.09.25
yamasnowboarder
現代生活では欠かせない電力については憂慮される問題が山積みなので今も話題が絶えない一方、下水道については多くの人が何も考えることなく日常を過ごしていると思う。しかし改めて考えると、都市の超絶膨大な人口…のうんこ、しょんべんをここまで処理しているシステムってすごいことで、もう少しそれを個人で勉強してもいいんじゃないかって思った。 実際に下水道には糞尿以外に強酸洗剤のような危険な薬品も結構流れてる訳で、ゴミの分別とかと同じように環境に優しい下水道の使い方って何だろうって今考えている。 うんこは土に埋めれば簡単に肥料になるのは自明である一方、衛生面や強烈な臭い等、取扱厳重注意な物体であることも改めて認識することができた。 これからはウンコの処理を「他人事」として見るのではなく「自分事」として見る意識で考えていきたいと思いました!続きを読む
投稿日:2021.07.03
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