【感想】それでも生きる ──国際協力リアル教室

石井光太 / ちくま文庫
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
1
2
0
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 初心者Mark

    初心者Mark

    国際協力に興味があったため読んでみた。
    マクロの視点からの支援は一定の効果があるものの、家族単位の貧困による苦しみを増長しかねないことを学んだ。あるNGO団体が児童労働を廃止するよう命令したために、子どもの収入に依存している家族の生活は破綻した、というのがその例である。
    国際協力は、現地の人の声を聞くことから始めなければならないと強く感じた。
    続きを読む

    投稿日:2021.01.10

  • tkhrsn

    tkhrsn

    貧困だからって、遊びたいし虚栄心も射幸心もある。自分の意思を持って、与えられた環境の中から最善を目指して判断している。始終心を殺して機械のように労働しているわけでもない。
    強制労働も売春も児童婚も、貧困に比べれば楽しい人生だと本人はノリノリな場合も全然ある。

    「世界の子どもの何分の何がが飢えています。悲惨でしょう?」等とデータで言われるより、実在の人物の生々しいエピソードでよく伝わる。
    ちょっと伝わりすぎて辛くなるくらい。

    そして(いつも通り)問題が複雑であることを感じる。
    続きを読む

    投稿日:2021.01.01

  • dokutoku

    dokutoku

    「ルポ 餓死現場で生きる」を読んだのは9年前。本書はその改題・改訂版。世界の貧困はそのときよりも改善しているという。「低体重児」「児童労働」「児童買春」「児童婚」「ストリートチルドレン」「子供兵」・・。途上国は何故途上国なのか。日本は何故豊かなのか。それは株式会社のように日本が外国から稼いでいるからではない。生活に必要なものを供給できる力。国内の生産力が物をいう。
    「借金まみれの国は金を使うな」
    この言葉がどれだけ供給力を棄損してきたか。必要なのはお金ではなく、生産性を高める投資である。この答えは世界の貧困を改善することにもつながる。
    「経済成長よりも心の豊かさを目指すべき」経済とは経世済民。経済とは会社が儲かることではない。心の豊かさそのものだ。
    多くの誤ったレトリックが貧困を作り出す。著者は記す「自分で何ができるか考えて欲しい」と。間違った言説に騙されないこと。それはすぐにでもできること。1人でも多くの人にそれができれば、世界の貧困は改善する。
    続きを読む

    投稿日:2020.08.25

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。