【感想】時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて

高水裕一 / ブルーバックス
(17件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • umimugi

    umimugi

    時間を切り口に、量子物理学を中心とした最新の宇宙論を紹介する本。
    超弦理論、ループ量子重力理論、ブレーンとサイクリック宇宙…理解できたとはとても言えないけど、読んでてわくわくする!
    文章もやわらかくわかりやすいので、「よくわからないけど何かすごくて面白いな!」っていうのが伝わってくる。もっと知りたく読みたくなる。入門書としてとてもいいのではないかと思う。
    著者と同じ学舎だったホーキング博士のエピソードにもほっこり。
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    投稿日:2023.12.06

  • tolast

    tolast

    主に宇宙の話。とにかく内容が盛りだくさん。宇宙の捉え方には様々な説があって、それらの最新事情が分かる、そんな本。

    投稿日:2022.12.10

  • ganchan41

    ganchan41

    時間に関する最近の研究を短くまとめてあり、勉強になった。
    数学的には理論化される多次元・虚数の世界の一端が実世界の観測によって見えてきている。この世とは数学世界の一部分にすぎないのかもしれない。
    ・生物の遺伝子進化プログラムを量子コンピュータで計算したら、エントロピー増大の法則とは反対に、ある瞬間から一定の秩序が生まれた(Sientific Reports)。乱雑さの扉を開閉するマクスウェルの悪魔が生まれた?ついに時間が反転する現象が見つかったのか?
    ・量子重力理論は超弦理論とは別にループ量子重力理論がある。後者は時間にも最小単位があり10マイナス44乗である。時間と空間には区別が無く、誰かが観測したときに決まる。
    ・ホーキングは宇宙の始まりに虚時間を導入することで 時間の始まり=特異点の発生を回避した。虚時間を導入することで exp(-i) で表される振動が数式に入り、無境界宇宙が理論化できた。
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    投稿日:2022.11.17

  • モチヒロ

    モチヒロ

    宇宙論の話


    ■理論的な可能性として

    ●第11章 誰が宇宙を見たのか
    ・時間の逆戻りには「2つのシナリオ」が考えられる。
     ・一つは、ミクロの量子世界で起こる
     ・もう一つは、マクロの巨視的スケールで起こる

    ◯ミクロ
    ・量子コンピュータの実験でエントロピーの減少が観測された。
    ・素粒子を個々に見れば時間が逆戻りしているものもあるが、多くの素粒子が集まってマクロの系になると、個々の逆戻りの効果は統計的に無視される。結果として時間は一方向にしか流れない。
    ・ロヴェッリ「時間は存在しない」という考え。今後、量子重力理論の研究が進むことで、「時間」の概念がミクロの世界から見直される可能性。

    ◯マクロ
    ・時間の逆戻りは、宇宙の収縮によって起こる可能性がある。
    ・サイクリック宇宙での、宇宙の収縮(第8章)
     私たちが未知のものだと思っている「未来」を、私たちはすでに経験していて、現在からその方向へ向かうのは、経験済みの世界に戻っていることにほかならない。
    ・私たちがそう感じられないのは、私たちの脳は「過去」をベースとしてしかものごとを認識できないため。

    ◯認識論 認識としての時間
    ・ループ量子重力理論の提唱者 ロヴェッリの説

    「人間の認識は、脳において行われ、それはつねに記憶と連動している。そして記憶とは、中枢神経系におけるシナプスの結合と消滅という物理的なプロセスによって、過去に経験した事象を脳が勝手に、一連の連続的な流れで解釈しようとする錯覚から生まれているのではないか」
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    投稿日:2022.10.31

  • tokyokaiyolibs

    tokyokaiyolibs

    夏休みの終わりが近づいてきました。時計を巻き戻せないかなと思ったあなたにオススメです。

    所蔵情報:
    品川図書館 421.3/Ta43
    越中島図書館 408/B 1/2143

    投稿日:2022.08.10

  • yasz

    yasz

    令和4年のGW後半の中日、天気も良くどこかへ出かけようかと思いましたが部屋の大掃除が途中でもあり、読み終わった本の整理をすることにしました。レビューを書きたい本が50冊以上部屋の片隅にありますが、半分を目標にしたいと思います。従って、付箋をつけた箇所全てを書いていると処理しきれないので、各々10箇所程度に絞ることにしました。

    以下は気になったポイントです。

    ・天体の順番は地球から遠いと思われる方から並べられ、土・木・火・太陽・金・水・月とされてこれが基本的な天体の並びとなった。これを順番に24時間に当てはめていくと1日目の最初の1時間は土曜日となる、1日24時間には7つの天体が全て3回ずつ割り当てられたあと、土・木・火の3つのみ、もう1回割り振られる。すると次の二日目の最初の1時間は火の次の太陽、つまり日曜日となる。もともとは土曜日から1週間が始まっていたのが、なぜ現在は変わってしまったのかはよくわかっていない(p22)

    ・微分とは、ある瞬間に蛇口から出てくる水の量、積分とは、ある瞬間から次の瞬間までに浴槽に溜まった水の総量、とイメージすると良い(p39)

    ・生物はエントロピーが支配する宇宙の「時間の矢」に立ち向かい、真逆の方向に独自の「時間の矢」を発射し続けている、今のところわかっている唯一の存在である(p50)

    ・星が作れる元素は原字番号26の鉄まで、それより大きな元素はここまで元素を作ってくれた星が死んでしまわないとできない。星の死を超新星爆発というが、この時に生じる凄まじいエネルギーによって宇宙に散らばったレゴ(元素)たちが合成され27以降のコバルトが作られていく(p80)

    ・素粒子が起こす現象として「ものをすり抜ける」「同時に二つの場所に存在できる」などがある(p82)

    ・生物とは、1)外界と仕切られている:細胞膜、2)代謝を行う:光合成・呼吸・摂食行動、3)自分の複製を作る、生殖・遺伝、に加えて「何らかの目的を持って行動する」ことも挙げられる。自発的に合目的な行動をするかどうかは生命かそうでないかを大きく分ける要素である(p233)

    2022年5月4日作成
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    投稿日:2022.05.04

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