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幸田文 / 講談社文芸文庫 (4件のレビュー)
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総合評価:
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koochann
大正時代のミッションスクール女子学院での日々を描いた私小説「草の花」が振り返ってみて実に楽しい。今の女子名門進学校のかつての姿である。お茶の水師範における入試失敗の詳細なお話、そして 幸田露伴の娘とし…て、縁故?入学。明け透けに書けるのも数十年を経ての話だろう。幼くして母を亡くし、義母に育てられた話など、ついつい引き込まれた。女学校の友人たちの母親は「おっかさん」「かあちゃん」ではなく、「お母さま」というくだりは笑えた。一方、その後のエッセイは今一つ心に残らなかった。続きを読む
投稿日:2019.11.28
3kaijohon
「草の花」はエッセイ集の中でも、特におすすめできる作品です。なぜかというと、お茶の水高等女学校落第から始まって、キリスト教の学校に入り、女学生特有のラブレター事件など学園ものの世界が広がって、読みやす…いからです。そして、その文章には変に耽美な飾りはなく、あっさりとした読み口でありながら、深い観察にもとづいた人物描写が続きます。ここはいつもの幸田文です。 詳しくはこちら http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120306/1331006022続きを読む
投稿日:2012.03.06
einschlafen
このレビューはネタバレを含みます
幸田文の文章にはほんとうに何度も頷かされるが、今回は特に「夜長ばなし」になるほどなあと思わされた。 ・「(映画と違い)物語は耳からはいって眼の底で立体化され、立体化された人物たちはまことに静かにじわっと心の奥へにじみこんでくるのです。話にはスローテムポの浸みこみかたがあっておもしろいものです。」 これはテレビと書物の違いでもあると思う。 ・父・露伴の、ながい源平物語を語る句には「春の夜」より「秋の夜」とする方が良いという添削と、その違いを娘にわからせようとする著者への「無理におとなの承知している感覚なんかを、子供に押しつけるな。...子供が自然に秋の夜というものを理解するときを静かに見きわめていて、そのときこちらも一緒になって秋の夜を楽しむなり哀しむなりしてやればいゝんだ。」という忠告。 一つ目で、ああそうか俳句の良し悪しというのはこういう風にして論じるのか…と、頭ではつかみにくい芸術の批評というものの一端が論理的に理解できたような気がした。 そして二つ目で、だからといって頭でっかちで芸術を語るのではなく、まず自身の感覚ありき、それに基づいて知識や考察を積み重ねていくのが正しい有り方だという当たり前と言えば当たり前の事を納得させられた。
投稿日:2011.09.22
kuromame229
幸田文自身の幼少期の回顧録。 少女から大人へ移り変わる繊細な時期に経験する 歯痒さ、やるせなさ、淡い気持ち、 といったものをこうも的確に表現できるのだろう。 天才としか思えない。
投稿日:2010.10.24
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