【感想】三国志 十一の巻 鬼宿の星

北方謙三 / 時代小説文庫
(32件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
6
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8
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ブクログレビュー

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  • もー

    もー

    このレビューはネタバレを含みます

    張飛が死に、劉備にも死の気配が色濃くなってきている。
    呉蜀の対決は前哨戦を終え、決戦へと向かう。

    長い対峙ののち、陸遜の策がはまり蜀軍は思っていた以上の大敗を喫する。劉備はなんとか逃げ延びたが、若く有能な将を複数失い、戦乱初期からの伝統と経験を受け継ぐ最強の騎馬隊は壊滅、皇帝直属の精兵も大きく失った。
    決戦前から見えていた劉備の心の衰えも顕著に見えるようになり、老いと終わりが見えてくる。
    このまま失意の中消え去るように死んでいくのかと思いきや、燕京の鍼の助けをかりて精神力を取り戻し、それと共に強まった苦痛に耐えながら孔明と語り合い、蜀の行く末を託して死ぬ。
    蜀の勢力が衰えたことで呉と魏の風向きが怪しくなっていく。蜀はその空隙を突いて国力の回復に努め、南征を企てる。
    唯一生き残った五虎将軍、趙雲と孔明が満月の月夜を2人で歩く幻想的なシーンで巻を閉じる。

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    投稿日:2024.03.23

  • momchap

    momchap

    本当にこの辺になってくると、寂しくなる。2世、3世が頼りないのはいつの時代も一緒なのかとため息が出る。
    今後は孔明が主役になってくるのだろうが、どのように描かれるか楽しみ。

    投稿日:2022.05.08

  • トバムネキ

    トバムネキ

    このレビューはネタバレを含みます

    ついに劉備が逝く。兄弟を失い、戦で大敗を喫し、失意の底にあった劉備でだが、死に際の貫禄は英雄に相応しいものであった。

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    投稿日:2021.08.20

  • mah33

    mah33

    再読。

    あぁ、爽快でない。
    英傑と言われた方々が舞台から消え去っていく。

    だから、三国志は「赤壁の戦」かフィーチャーされるのね。

    投稿日:2021.05.02

  • yoh7011

    yoh7011

    関羽、張飛を亡くした蜀。
    劉備が率いて呉に攻め込む。

    対するは孫権から全権を託された陸遜。
    陸遜の苦悩と忍耐が目に見えるようである。
    その先に、渾身の一撃ともいうべき呉の大反撃、大勝利がある。

    果として大失敗に終わった遠征の後、
    劉備は病の床に就く。
    死の直前に劉備は、蜀の今後を諸葛亮に託す。

    混沌とした状況の中で、
    馬超の生き様が一服の清涼剤ともなった。
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    投稿日:2019.12.16

  • nikunikunick

    nikunikunick

    このレビューはネタバレを含みます

    関羽と張飛の死を受けて、孫権討伐への思いが一層強くなる劉備。張飛の後継として陳礼も果敢に闘うが、孫権軍の陸遜の策にはまり大敗を喫した。蜀が滅亡してもおかしくないほどの損害を出した劉備は、私怨のためだけに戦ったことを悔い、気力を失い一気に衰え、病も併発する。そしてついに劉備は死んだ。関羽が死んだ後、それに続いた張飛の死、劉備の死はどこか呆気ない部分があり、これまで圧倒的な強みだった3人で1つという生き方が、1人を失った時に一気に大きな弱点として働いたことを痛感した。それでも、志を同じくすること、心から慕える人と生きることがこれだけ人間を強くし、突き動かす原動力となるのだということに改めて感動した。人として、1人の男としての心を持たずして、天下を取ったところで意味がない、国の主としては不足しているかもしれないが、そんな劉備だからこそこれまで多数の人を惹き付けてこられたのだと思った。

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    投稿日:2018.05.21

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