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古波萩子, ダンミル / TOブックス (1件のレビュー)
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総合評価:
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clamamus
近未来を舞台に、VRMMOを始めた少年を描く物語シリーズの一巻である。 ジュブナイルな気風を持つこの作品はまさしく正統派のVRMMO物。 緻密に構築された世界観やゲーム設計、細やかに計算された物…語など、私的にはVRMMO物の最高峰と称賛したい作品だ。 ネット小説の書籍化作であり、この一巻ではゲームを始めたばかり、ネトゲらしい洗礼を受けつつも出会いに恵まれて、引っ込み思案な幼さから少しずつ成長していく主人公の姿が描かれている。 ゲーム内掲示板の模様なども差し挟みながら、不人気に陥っていたゲーム「プラネット イントルーダー・オンライン」が、主人公という新参者によって少しずつ再始動し始める姿が描かれている、ともいえるだろうか。 あとがきでは作者コメントとして、ネトゲはゲームそのものの質だけではなく、参加者によってもその寿命や評価が変わってくる点が指摘されている。 その意味でこの作品は、主人公の成長物語としての側面と、落ち目のネットゲームが復活を遂げていくゲームを主題にした物語の側面を持ち合わせている。 この二面性を描けている作品は、おそらくVRMMO物の世界でもあまり多くないだろうと思う。 リアルなMMOを丁寧に描いている作品としても、この作品の質の高さは頭抜けている。 また、書籍版ではネット版よりも主人公の引っ込み思案さを強調する形で修正されつつ、終盤にワンエピソードを加えて次への繋ぎも描かれている。 加えて、覇王視点による「覇王の和やかな一日」が書き下ろされており、ネット版では描かれていない覇王(というプレイヤー)と重要NPC・パライソの交流が丁寧に描かれている。 ネット版で未登場キャラもバンバン出ていて、ネット版で満足している読者もぜひ読んでもらいたい書籍化である。 作品として文句なしに星五つ、書籍化としても同様に星五つで評価したい作品だ。 イラストにおける神鳥獣の美しさも一見の価値がある。 なお、TOブックスのオンラインストアで購入すると付いてくる「和泉の前向きログインな日々の始まり」も、なかなかエグイ特典である。 ヒロインの本名バレから、未登場の兄との絡みから、主人公との出会いでの彼女の感想から、「この内容を特典でやっちゃうんですか!?」と読んでいて普通に悲鳴が漏れた。 だいぶ割高にはなるが、良ければ合わせてお勧めしておきたい。続きを読む
投稿日:2020.09.14
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