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柴崎竜人 / 講談社文庫 (26件のレビュー)
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総合評価:
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yuki
ギリシャ神話がスッと頭に入ってきて、とても勉強にもなるし面白い‼︎ とくに乙女座のギリシャ神話はとてもよかった。ストーリーも、1巻よりはやや夢中になれなかったが、とても好みです。
投稿日:2024.03.14
げるぷ
一巻目とだいぶ内容がナチュラルになった。がラストがお涙頂戴的なかんじは他にもある気がするのが少し残念。星座の話しは面白い。これで一冊出しほしいくらいだ。
投稿日:2023.06.19
neige22123
このレビューはネタバレを含みます
第二弾も相変わらず和む。 ほんわかじんわりココロが暖まる。 素敵なセリフもたくさんあって悩ましい。 幸せな悩みだ。 いい歳して外見しか見てないの?などと見当外れなことを言う女がいる。バカかと思う。もちろん容姿が全てとは思わないし、むしろ逆だと奈都子は考えていた。三十代四十代になってもきちんと自分が身につける服装に気をつけている人間は、ほとんど例外なく賢くて、ストイックだ。知的で心の強い男を探すのであれば、まずその服装を見るのが一番わかりやすいだけなのだ。 仕事が優秀な女性に限って、たまにとんでもなく男を見る目のない人間がいる。 他人同士の恋心は客観的に洞察できるが、自分に向けられる好意に関しては理解不能だ。 だが和真は自分自身の恋愛に興味はない。誰かの気持ちを背負うことなど、もう自身にはできないからだ。 正直であることが正義だなんて、まさかお前も思わないよな。いい歳して人に言えない秘密を持てないような奴こそ、ろくな大人じゃない。 経験に対する感情の処理の方法は人それぞれだ。 それでも、記憶に残っている人は全て好きな人、と彼女は言い切れる人だった。許せない人でさえ、好きになろうとする人だった。 前を向いて生きていける、つよい人の言葉だ。
投稿日:2022.09.25
まきまきカタツムリ
現代風ギリシャ神話の解説が、私的には秀逸でした❗️ 手違いで2巻から読むことになったけど、それぞれの愛の形や人生、すれ違いにせつなくなり、ギリシャ神話に通じるものを感じるたびに、人間は普遍的な生き物だ…と感じさせられた続きを読む
投稿日:2022.02.03
isutabi
……なに死んでんだよ 【感想】 ・苦しいことのあとにこそ祝福はまぶしい。 ・この登場人物たちとは再会したいものだけど? 【内容】 ・月子の絵のひみつは? ・他者の痛みを修復することができる和真自身…の痛みはどうすれば修復される? ▼三軒茶屋星座館についての簡単なメモ 【藍/あい】山本藍。山本有紀乃の娘。奏太のは小学校での同級生。十八歳。フルートをやっていて演奏家を目指す。 【相澤/あいざわ】葵のマネージャー。古いタイプの業界人でノリだけで生きているタイプに見える。 【葵/あおい】宇川葵。新規の常連客。ミネラルウォーターだけ注文して何時間も眠っている。男子高校生のような格好をしている素っぴんの女。じつはロック系のシンガーソングライター志望の、今は心ならずもアイドル。「私には、私しかいないの」第二巻p.56 【アクアワン】智子が奏太を、ある意味売り飛ばした金貸し。 【彩美/あやみ】宇川奈都子の部下と思われる。二十八歳。 【αルーム】星座館の入っている雑居ビルのなかでいちばん人気のある店。カフェバー。 【宇川奈都子/うがわ・なつこ】人気女性誌「フルール」の副編集長。三十五歳。葵の従姉妹。 【疑い】和真いわく「疑いの芽は、いちど芽吹くと絶やすのは難しい」第一巻p.102。過去になにかあったような感じだ。凪子いわく「目に見えるモノのほうが、きっと信じにくいよ」第一巻p.126 【うる星やつら2 ビューティフルドリーマー】保科の心を打ったアニメ映画。うん、これは傑作やもんね。ぼくのコレクションにもある。 【FM世田谷】三軒茶屋星座館を紹介してくれた。そのおかげでいっとき盛況に。 【大坪和真/おおつぼ・かずま】→和真 【大人】和真いわく「大人の男っていうのはさ、自分の人生でいちばん誰が好きだったのかを、決められた奴のことだから」「いちばん好きだった? なんで過去形なんだよ」「そういうものは、過去形でしか語れないんだ」第一巻p.61 【おんぼろ雑居ビル】星座館があるビル。リリーいわく《このビル、オカマバーとかマッサージとか怪しいお店しかはいってないのよ?》第一巻p.260 【和真】大坪和真。主人公。「三軒茶屋星座館」の主。物語開始時に三十三歳。金髪。マイナスイオンの声。楽しくざっくばらんに星の説明をしてくれる。 【可南子/かなこ】和真と創馬の母。二人を懸命に育て昭和天皇と同じ日に亡くなった。 【奏太/かなた】高校生。月子の友人。らしい。小さくて分厚い手。ドクターペッパーが好き。母親と同じ年の智子とつきあっている。 【居住スペース】星座館と同じフロアにある部屋。元々居住用ではないので一般的な暮らしをするには向いていないが和真のライフスタイルには向いている。 【ギリシャ神話】星についての和真の解説は基本的にはギリシャ神話をもとにしていることが多いようだ。ざっくばらんな話し方でおもしろおかしく語ってくれるのでこんなプラネタリウムがあったらぼくも行きつけにしたい。「これってギリシャ神話だよね」と客がよく疑問を呈する。 【ケンちゃん】「αルーム」の店員。歯が発光している。リリーのお気に入り。 【相模/さがみ】たぶん闇金、の社員。 【櫻井】宇川奈都子の上司。編集長。上昇指向が強くまわりから疎ましがられているが首尾一貫した考え方など奈都子はけっこう認めている。 【サン】三枝日向子(さえぐさ・ひなこ)。数字の「3」をモチーフにしたピアス。「なんで助けてくれたのよ」「だってお前、誰も味方いなかったじゃん」第二巻p.280。和真の恋人だった。約六年間つきあい同棲もした。創馬も含め三人で暮らしたこともある。 【三角州】地元の人間にそう呼ばれている開発から取り残されている、あるいは抗っている半径五十メートルほどの地域。三軒茶屋星座館はその迷路のような街の中にある。《どんなに晴れた日でも、雨の匂いがする。》第二巻p.10 【三軒茶屋】銭湯の多い街。 【三軒茶屋星座館】和真が開くプラネタリウム。三軒茶屋駅裏手の街の築五十年以上十階建て雑居ビルの七階にある。客席数は十二。バーカウンターもある。常連客はだいたい眠りに来ているか酒を飲んでいる。レンズ式プラネタリウムは常時点灯していて客から求められると操作し説明する。 【サンバ】サンバクイーンの格好をしたリリーから始まり奏太、創馬へと伝染し月子と葵を喜ばしている。わ 【事実】《いつだって客観的事実は主観的現実の前に歯が立たない。》第一巻p.41 【潤くん】凪子の恋人。二十六歳。カメラマンアシスタント。誰が見てもイケメン。コミュ力が高く誰の心のなかにもあっさり入っていける人タラシ。凪子が「モナリザ」で働いていることは知らない(かもしれない)。《潤は相手を微笑ませる天才だ。》第一巻p.84 【知る】和真いわく《僕らはいつも知るべきことしか知らないんだよ。》第一巻p.255 【新宿】和真が働いていた街。荒事に強く頭の回転も速いのでトラブルシューター的な役割を担っていた。 【信用】ミナミいわく信用できないじんぶつは、カメラマン、美容師、バーテンダー。 【好き】和真いわく「そうさ。誰かを好きになるたびに、みんな発見するんだよ、こういう『好き』のかたちがあるんだって。ひとつとして、おなじ『好き』はないんだよ」第一巻p.249 【星座】全天には八十八の星座がありそのうちの四十八はプトレマイオスが制定したギリシャ神話ゆかりのもの。天文時を作ったひとでもあり「ガンダム00」の母艦名(愛称トレミー)にも使われている。 【創馬/そうま】和真の弟、月子の父。頭の後ろで束ねた長髪。アメリカ留学して物理学の博士号と格闘家のようなマッチョな体格を取得している。その後大学で教鞭を執っていたようだが、日本の大学のポストが空いたのでそれをアテに帰国した。星そのものについては和真よりも詳しい。重要な論文も発表しており物理学会では著名。 【谷田/たにだ】プラネタリウムの常連客。不動産屋。麻雀好き。 【月子/つきこ】創馬の娘。八歳。黒髪ロングの可憐で素直な少女。アメリカからの帰国子女。向こうでは飛び級していた秀才。《彼女は、甘えることを覚えなかった。》第一巻p.246。口数は少ないが和真のことは慕っているようだ。「もうひとりの父親」として。ビル内には「月子ファンクラブ」がある。ピカ爺やリリーも会員。歌はあまり上手くない。関係ないけどぼくの脳内小説の主人公たちの一人と同名やなあ。 【月子の母】物語全体のキーになっていると思われる。創馬とは名義上の夫婦で、すでに亡くなっている。 【釣り堀】つぶれた(伝説の?)釣り堀が街のどこかで再開しているというウワサがあり、和真はそれを探すのをライフワークにしていた。が、第一巻で見つけてしまった。 【智子/ともこ】奏太の恋人。元モデルの三十六歳。バッティングフォームが素晴らしく、ハイヒールなのに完璧な神主打法。高知の野球名門校出身。ホステスクラブ「バビロン」で働いているやうだが奏太には内緒のようだ。 【ドラマ化するなら】この話は実写ドラマに向いていると思う。配役は、読んでていつの間にか「まほろ駅前」のコンビをイメージしてしまってたので、それで。 【仲本/なかもと】月子の担任。五十前後の女性。 【凪子/なぎこ】プラネタリウムの常連客。大学生。伊達メガネ。メガネを外すと地味な顔だち。水着ガールズバー「モナリザ」で働いている。恋人の潤くんには内緒。 【猫とラッパ】慢ちゃんが経営していた女装パブ。慢ちゃんが長女で蘭ちゃんが末っ子の「浅丘三姉妹」が売りだった。ただし次女は消息不明の設定。 【典生/のりお】保科のアニメ友だち。保科がヤクザまがいの男だとわかってからも離れていかなかった。気が弱くて保科を頼りにしているフシがある。 【万里/ばんり】整形外科医。万里の長城のように話が長いが腕はよい。 【ピカ爺】プラネタリウムの常連客。いつもホットウーロン茶を注文する。ギョロリとした大きな目ねいつもニット帽。和真は「ピカ次郎」とも呼ぶ。ビルのオーナーのようだ。まともに話したことはない。じつはとある店のオーナー。 【ピコラノータ】高級イタリア料理屋。山本有紀乃がやっている。奏太の父親の建設会社が施工した。 【英雄/ひでお】宇川奈都子の部下だったようだが今度男性誌「カエサル」の副編集長になる。仕事はできるが和真まわりの人たちの評判はあまりよくない。 【プレゼン】星座館維持のため営業用のプレゼン資料をつくる和真。といっても実際につくったのは創馬と葵だったが。それにしてもパワーポイントでつくられたプレゼン資料って例外なく面白味ないよなあ・・・ 【保科/ほしな】たぶん闇金、の部長。相模なんかに較べればやっぱり大物ではある。《自分が扱う金には粘着力がある。》第二巻p.179。じつはアニメ好き、というよりすでにオタク。 【マッシブ】葵の所属するマネジメント事務所。元々は読者モデル事務所だったが相澤の手腕でアイドル事務所になっていった。社長は頼りなさそうだがじつはかなりの遣り手。 【慢ちゃん/まんちゃん】新宿で女装パブ「猫とラッパ」を経営していたオカマ。あたりの地主でもあり顔役でもあった面倒見のいい人物。和真がかつて世話になった恩人。 【ミナミ】水着ガールズバー「モナリザ」で凪子の同僚。大学も同じらしい。 【御代の湯】近くの銭湯。 【村上】新宿で金融機関を営んでいた。一般的な闇金とは異なり債権者を護るような形を取っていた。味方も敵も多かった。慢ちゃんの紹介で和真が部下となった。 【モナリザ】水着ガールズバー。凪子が働いている。谷田推薦。青い海と白い砂浜の写真パネルが壁一面に貼られており観葉植物など南国ムード満載。女たちは皆、豊満なバスト。 【役立つ】慢ちゃんいわく「役立つ場所があるなら、疑問なんか持つ必要ないのよ」第一巻p.209 【山本有紀乃/やまもと・ゆきの】近所の高級イタリアン経営者。圧が強い。デリバリーで出前してくれるらしい。藍という十八歳の娘がいるようには見えない。その娘の話になると延々と自慢が続く。 【ヤミ金】《そんな人間をきちんと破滅させる仕事がヤミ金だ。》第二巻p.180 【幸雄/ゆきお】和真と創馬の叔父。可南子の弟。 【妖怪鳥人間】星座館に出ると噂され客足が遠のいた。じつはサンバクイーンの格好をしたリリーさんだった。実際のところそんなウワサあったら客は増えるんではなかろうか? 【義昌/よしまさ】和真と創馬の祖父。可南子の父。和真は一目見てこの人は信用できないと思ったが引き取られることになった。しつけのためにはすぐ殴るタイプの人。 【蘭】「猫とラッパ」で働いていた。トロいけどみんなに愛されていた。 【リリー】オカマバー「リリーの世界」で働いている。創馬のことを気に入っている。「めでたけりゃなんでもいいのよ」第二巻p.156 【リリーとゆかいな獣たち】サンバチーム。ビルの連中がみんな参加している。月子もピカ爺も。続きを読む
投稿日:2021.12.31
もるカツ
前作に続き三軒茶屋の星座館兼バーに集まる人々に起こる事件と、星座の神話に纏わるお話。 神話と事件がリンクして、星座に興味がなくても話がスッと入ってくるし、その人たちの人間性がより濃く描かれている。
投稿日:2021.06.17
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