【感想】警察官をクビになった話

ハルオサン / 河出書房新社
(1件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • ミラク

    ミラク

    ブログで見つけて、書籍化されるのをずっと待っていた。
    正直、ブログからの書籍化は『ほぼブログのまま』だったり、『ストーリーはほぼそのままで、少しだけ描き直した』といったものが多い気がする。

    けど、この本は違った。
    ブログと同じ内容だけれども、色々と加えてすべて描き直してあった。
    本を開いてすごいと思った。ブログで何度も繰り返されていた『警察官をクビになった話』がものすごくボリュームアップしている。
    細かいエピソードが増えている。ページ数も多い。

    ブログで読んだ。なんて言えるようなものには仕上がってない。
    ブログはブログ。書籍は書籍。ちゃんと分かれている。



    買ったかいがあったと思えるし、ブログを読んでも、『全く違うから本も読んでみたらいいよ』と勧めたくなる。



    ただ……絵柄は好き嫌いが出てしまいそうだし、話もちょっと重いので、こういう物が好きではない人には向かない。



    ブログを確認してみたら、昔のように見やすいものにはしてなかった。
    ……もっと以前の話に文章と絵をまじえて書いた記事があった。個人的にはそっちの方が好き。



    で。本の感想。
    …すごい。の一言しかない。



    警察官はテレビの中のモノ程度にしか知らないし、身近にいないので分からないケド。
    他人の命を守るための訓練で個人を殺すことが出来る。そんな世界があるんだなと思う。
    別にそれが悪いという気はない。たぶんそれも『正しい』のだと思う。
    正しさを貫ける人達はそうしたらいい。

    著者の「ハルオサン」のツイッターもフォローしているけれども、すごく優しくて私は好き。
    言葉が丸い。実際のハルオサンがどんな人なのか分からないケド。
    弱者に寄り添う……寄り添おうとしている感じの言葉が好き。



    正しさを貫けない。
    正しい答えが一つではない。
    どれが正しいのか分からない。

    それでも、選び取る『優しさ』が好き。

    本の終わりは、どんな風におしまいにするかな……と思っていたけれども、
    ブログと同じような優しい終わり方だった。



    着地点はやっぱり『強い正義』より『弱い優しさ』なのかなと思った。
    私の勝手な印象。
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    投稿日:2023.12.13

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