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ピーター・メイル, 池央耿 / 河出書房新社 (3件のレビュー)
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路傍の花
このレビューはネタバレを含みます
著者のピーター・メイルさん、2018年に亡くなったのですね。もっともっと長生きして、諧謔味のある文章で、老いの先達になって欲しかった・・・・。 プロヴァンスシリーズで知った、翻訳者の池さんも大好きです。歌語かと思うような非日常語を、褻(ケ)の日々の描写にさらりと織り交ぜてくるのがたまらないです。御長命と御健硯を祈ります。 今回も振り仮名つきでやっと読める言葉がいくつか出てきました。しかし漢字は表意文字だし、前後の文脈で意味は十分通じますから、読めなくても意味は取れます。 ただ、「曰く」と「言わく」と書いていたのは誤植だよね? さて、内容ですが、移住当初は吹けば飛ぶようなエトランゼだったメイル氏が、宮殿晩餐会に招待されたり勲章を貰ったりしていて、大立者になったなあと思います。 大立者なんだけれど、ぶれない小市民感がうれしいです。 プロヴァンスシリーズの新作を読めないのは残念ですが、そこは旧作を再読して凌ぎましょう。大丈夫。再読に耐えるというのが名作の条件ですから。
投稿日:2022.08.25
p-leid
2018年に亡くなった12か月の著者の絶筆。 25年経っても相変わらずのプロヴァンスの季節と時間を感じる文体。 カフェでロゼを飲みながら読みたい
投稿日:2021.09.27
mamimina
もう25年も前なのか! ピーター・メイルの南仏ブーム。憧れを募らせたものだ。 2018年に亡くなった著者の遺稿で、その間のいろいろを軽妙につづる。レジオンドヌール受勲や、リドさまによる映画化のエピソー…ドにも触れ、楽しい。 エピソードや描写の素晴らしさを際立ててるのが、池央耿さんの翻訳だと思う。「矍鑠たる」「踝」「按排されて」など、カチッと漢字を多用してプロヴァンスの豊かな自然を描写するってのが、イギリスからの移住者の視点という雰囲気を醸すおもしろさよ。ちょっと林望先生ぽいつーか。 メイルの新作が読めないのは残念だけど、いつか行ってみたいな、フランスの南部へ。続きを読む
投稿日:2020.02.12
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