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安藤優一郎 / 日本経済新聞出版 (5件のレビュー)
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sueone
江戸期大名たちの国替えに係る引き交々が赤裸々に描かれている。実務は大変そうだと思っていたが、このようなおおわらわが各地で起こっていたかと思うと、味わい深い。
投稿日:2021.05.18
rauya
領地替えの悲喜こもごも、幕臣の昇進など、江戸時代の人事異動についての本。 領地替えの狙い、費用や準備、いわゆる藩主たちの財政や借金の始末(だいたい踏み倒そうとする)、領民たちの感情や、変わった先の領…地へ行く家臣たちはどうしなければいけないのかまで触れてあって、読んでいて面白かった。 幕臣の人事についても、なんの職が憧れなのかとかが判る。続きを読む
投稿日:2021.02.10
toradesukantia55
勉強になりました。 三方領知替は、大変ですね。 天保11年の三方領知替が撤回されたのも、 時代の流れというか、幕府の力が衰えていたことを 表しているのですね。 大岡越前や鬼平こと長谷川平蔵の話も面白か…った。 明治維新後の徳川家臣団も大変だった。 静岡への無禄移住による窮乏生活は本当に悲惨だったと思う。 大政奉還、廃藩置県は、武士社会を大きく変えた本当の革命だったと思う。続きを読む
投稿日:2020.08.21
bqdqp016
江戸時代における幕府を中心とした武家の人事制度について、国替えの制度をもとに説明している。江戸時代は、幕府が強大な権力を保持していたことを再認識した。参勤交代もそうだが、大名に対する土地の所有権や人事…権を、徳川幕府が一手に握っていたことが大きく、その基盤がしっかりしていたからこそ政権が260年も続いたのだと思う。トピック的な事項が多く、論理的な流れとはなっていないが、面白く読み進められた。 「(家康の関東への国替え)家康の旧領は信長の次男で織田家当主の尾張国の清州城主織田信雄に与えられたが、尾張や伊勢国などの所領を取り上げた上での国替えであった。信雄は父祖よりの所領である尾張を取り上げられることを嫌がり、転封命令を拒否してしまう。よって、秀吉の怒りを買い、改易に処せられた。所領をすべて没収され、大名としての地位を失った。国替えを拒否して改易された最初で最後の大名となる」p20 「家康入城前の江戸については、葦原が茂り、家が点在する寂れた漁村だったという言い伝えが残されているが、それは事実でない。家康が居城に定める前から、江戸は城下町として発展を遂げていた。家が点在する寂れた漁村どころではなかった。諸国からの商船が港へ頻繁に出入りした。城下には商人が群集し、市も毎日開かれ、人家も密集していた。太田道灌により江戸城が築かれたのは、応仁の乱の少し前にあたる1457年のことだが、道灌が江戸に城を築いたのは陸上や海上交通の要衝であったからだ。だからこそ、江戸は賑わいをみせていた」p23 「(寛政の改革)当時、幕府財政は逼迫していた。定信が寛政改革を決意した動機にもなったが、その最大のターゲットこそ、年間20万両といわれた大奥の経費であった。定信は聖域とされた大奥の経費にメスを入れ、1/3にまで切り詰めることに成功する。だが、人事などへの発言権を封じ込められた上、経費削減を強要された大奥側は激しく反発する。定信の失脚そして改革政治が頓挫する遠因になるのであった」p72 「(水野忠邦による大奥改革の失敗(大奥御年寄 姉小路に言いくるめられる))天保の改革政治は約2年半で挫折し、水野忠邦も老中の座を追われるが、早々に大奥の改革は挫折していた」p76続きを読む
投稿日:2020.07.10
rakuta
封建社会である江戸時代は、将軍から国替えを命じられれば大名といえども藩士ともども領地を移らなければならなかった。人事異動というよりも、転勤に近い感じで、移動には相当の費用がかかるし、新旧の領民との関係…も大きく変化した。 本書では、そのような国替えの具体的事例における様々なエピソードのほか、大名や旗本・御家人の出世・登用の話として、松平定信、水野忠邦、大岡忠助、長谷川平蔵という有名人のエピソードも紹介されていて面白い。続きを読む
投稿日:2020.04.11
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