【感想】戦場のニーナ

なかにし礼 / 講談社文庫
(10件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ありんこゆういち

    ありんこゆういち

    内容(「BOOK」データベースより)
    自分が拾われたのは戦場だったということ以外、両親の名前も、自分が何人であるかもニーナには分からない。しかしロシアへ遺骨収集に訪れたフクシマとの出会いが、ニーナに流れる日本人の血のルーツを呼び覚ました。エカテリンブルグから日本へ、ただひとりのロシア残留孤児ニーナの、魂が震える究極の愛の物語。

    残留孤児と言えば中国ですが、この本はソビエトです。第二次世界大戦の中国で全滅した日本軍の残骸から発見された幼い少女。ソビエトの将校に助けられ新たな人生を得ると共に、自分を見つけ出す為の長い長い旅が始まったのでありました。
    何度も変わる養父母、顔に残る傷、民族の違いによるいじめ、燃えるような恋そして裏切り。
    人間生きる場所が有るだけでは満たされない、自分のルーツを知りたいという欲求。自分自身がそうではないので分からない部分もあるのですが、確かに父も母も分からず、祖国も判然としないというのは宙ぶらりんの状態なんだろうなと考えさせられます。
    ニーナ一生懸命で胸がキュッとするなあ。
    続きを読む

    投稿日:2016.12.23

  • 723

    723

    ロシアに残された残留孤児の小説。繰り返される戦場からの救出シーンが印象的。絵画をみているようだ。
    最後まで読み進め、綿密な取材に基づいた半分ノンフィクションなのだと知り、衝撃を受けた。
    若い頃のダビドがあまりに自分勝手だと思ったが、若い頃なんて側からみたらみんなそんなものなのか。続きを読む

    投稿日:2015.10.18

  • lib-tachibana

    lib-tachibana

    戦場で拾われ、何人か、親は誰なのかもわからない少女・二―ナの物語。
    ロシア残留孤児なのに日本人に関係がある様子です。他者との関わりを求める二―ナはどのように生きるのか?愛がいっぱいのお話です!

    投稿日:2014.09.03

  • mi-key

    mi-key

    1945年8月16日、牡丹江市。ソ連軍によって壊滅された日本軍陣地から、ただ一人幼い子供が助け出された。彼女はその場でニーナと名付けられ、行く末を慮って中国人としてソ連で育てられることに。
    その生い立ちから過酷な人生を強いられるが、一時とは言え全身全霊をかけたダヴィッドとの恋、生涯頼るべき事実上の養父ムラビヨフとの出会いが読む者の心を癒す。
    実際のロシア残留孤児ニーナさんをモデルにしているが、その生涯は大部分が作者の創造のようだ。それにしてもソ連という国の、日本から見たらとても不可解な体制に改めて身がすくむ。
    続きを読む

    投稿日:2012.09.21

  • annnnnne

    annnnnne

    初めてロシアで発見された中国残留遺児のお話です。
    ニーナと名づけられた小さな女の子は自分のルーツがわからないことに苦悩します。その人生は壮絶です。

    ニーナにかかわる人々も、それぞれの苦悩を背負っています。彼らの苦悩が明かされることによって、より物語が現実性を帯びた気がしました。

    物語は戦争がもたらした悲しみ、ソ連という国家の強大さという負の要素もありますが、愛や喜びといった正の要素も確かにある。外的問題と内的問題を見事に織り交ぜた物語だと思います。
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    投稿日:2012.05.05

  • プッチ

    プッチ

    ロシアに取り残された幼い子供の生涯を描くというところは興味深いが、この物語を通じて彼女の、その時代の何を描こうとしているかという観点が私には少々響かなかったようにも思う。

    投稿日:2011.04.16

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