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阿部和重 / 講談社文庫 (7件のレビュー)
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shiba_maru
読むと不安になる。 オヌマも春生も自分の考えや行動に絶対の自信を持っていて、ここではこれ以外の選択肢はなかった、これが最善だ、と断言するかのように進んでいく。でもそれって本当に正しいの?他の立ち位置か…ら見たらかなり変じゃない??そう思いながらも途中でやめられず、最後まで読み進めて呆然としてしまった。 2度目を読む気力はしばらく出ない気がする。 考え方も、生き方も、自分以外が見えていない感じも、全部恐い。続きを読む
投稿日:2019.07.25
yueli
なんだか不思議な読後感。体調が悪かったのもあるかもしれんが、特にIPの方は読んだあと暫く現実感を失った。しかし、最後まで意味わからんかった。 IPもNNもスタイリッシュ?といえばそうだが、壮大な中二病…とも言える。続きを読む
投稿日:2016.03.10
hirominn
個人的にIPが星3つ、NNが星4つ半ぐらいかな。やー面白かったです、ニッポニアニッポン。主人公のぶっとび具合がもう、一周回ってアホ可愛く思えてしまいます。勝手にトキを守ろうと決めたくせに、トキの交尾に…逆ギレしてるあたりが笑える。続きを読む
投稿日:2012.09.03
ミツ
「ぼく」という幻想。 この本は『インディヴィジュアル・ブロジェクション』と 『ニッポニアニッポン』という 阿部の代表作を1冊にまとめたものである。 感じたのは人称の問題だ。 それは「ぼく」という…幻想のありかを 突き詰めていくことになる。 1作目のは主人公は自分をスパイだと思う映写技師だ。 「ぼく」という一人称で書かれることで、 本当にスパイなのか、 身の回りに危機が迫っているのかどうかが 曖昧なままで物語は進んでいく。 「ぼく」の実は平凡な日常が Гスパイ行為」というフィルターを通すと、 非日常へ様変わりしていく。 本当の「ぼく」は何なのか? 存在自体が揺らいでいく。 これは今を生きる「ぼくたち」の 不在証明のようにも思えてくる。 もう1作は、トキを逃がそうとする「春生」の物語だ。 トキは学名ニッポニアニッポンであり、 まさに日本を解放するという比喩である。 その物語が3人称で書かれることで、 行動の滑稽さが立ち上がってくる。 これもまた「ぼくたち」のもうひとつの姿に思える。 日本の今という現実に閉じ込められて、 「ぼくたち」は歪んでいないだろうか? 「ぼく」という存在の 幻想を暴く1冊だ。続きを読む
投稿日:2012.04.28
yamano111
自分が特別だと思いこみたいがために特別なことをしようとするんだけど所詮は平凡な青年。 なんだろうな。この鼻持ちならない感じが身に覚えがあるだけに余計に嫌悪感を覚える。 好きか嫌いか未だによくわからない…けど、間違いなくこの人の本が一番ぞわぞわっとさせられる続きを読む
投稿日:2012.01.03
hiromitu
ニッポニアニッポンがめちゃくちゃ面白かった。インディヴィジュアル・プロジェクションはいまいち掴めないというか・・・。あのラストあたりからの急激な展開はかなり読む者をソワソワさせるけど笑。
投稿日:2011.12.31
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