【感想】忌み地 惨 怪談社奇聞録

福澤徹三, 糸柳寿昭 / 講談社文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ちよ

    ちよ

    福澤&怪談社、三巻目。
    まだコロナ禍のなか、取材はまだまだ本調子でないけれど、宮崎の怪しげな商店街周辺、お馴染みK市、埼玉N駅など、コンセプトの忌み地的な局所怪談はなかなかのインパクト。
    特に今回はそういう取材先の人物、怪談のなかの登場人物も怪しげでインパクトのある人がちらほら。
    こういう忌み地に住む人というのも怪談じみてくるのだろうか。

    個人的にすさまじさを感じたのは一話目の「押し入れの腕」。怪談ではなくその背後にあった事件だが、ちょうど柳田国男の「山」に関する本を読んでいたためか、この話も何か「山に憑かれた」ものを感じた。柳田国男ならこの話も「山の人生」に組み込んでいそうだ。
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    投稿日:2023.12.24

  • るね

    るね

    このレビューはネタバレを含みます

    怪談社の糸柳寿昭、上間月貴が全国各地の曰く付き物件、忌み地を取材、そこで聞き集めた情報(怪談含め)や取材プロセス、現場の状況を作家の福澤徹三が取りまとめた書き下ろしの実話怪談集の第3弾。3年前の晩夏に購入、読了した第2弾同様、コロナ禍によって取材機会が減少したこと、取材方法も変化せざるを得なくなったことで、話がやや断片的というか、通常の実話怪談本に載っている、ある程度練り上げられた話の一つ前の段階のような話も少なくない。土地や家屋物件に関する怪が本シリーズのテーマとあって、取材役の糸柳氏が取材で聞き込んだ場所や物件を実際に見に行くのだが、都合よく怪異が目撃できるわけもなく。そこがまたリアルでいいのだが。また、過去に何があったのかを某事故物件サイトで調べる件も頻出するが、もはやかなりの部分でそのサイトの情報頼みになってないかw

    実のところ本当に怖い“怪談”はあまりなく、宮崎で入ったバーの話「朽ちはてた商店街」や埼玉の物騒なアパートを取材した「Oさんがいるアパート」など、むしろ生きている人間の方が怖いんじゃないのかーというような話の方が印象に残る。

    埼玉県のN駅がちょっと気になったが、某駅としてあたりをつけて「大島てる」で検索してみたが……途中で止めた。

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    投稿日:2023.06.21

  • stardancer

    stardancer

    シリーズ第3弾ですが、どんどん怖くなくなっているような気がする。
    コロナ禍とも重なっているので取材も大変なんだろうなとは思いますが本作はかなり中途半端感があるかな、残念です。
    しかし怪談社さんのファンなので次作があればやっぱり買っちゃうだろうなあ。続きを読む

    投稿日:2022.08.06

  • 真夏日和

    真夏日和

    表紙が怖すぎる。
    でもカバーするのはもったいない。
    みんなに、見せたいから笑
    『文化住宅』『不審者』『O山』『居心地の悪い部屋』『黒いナースコール』『濡れたシャツ』『デスクの下』『電柱』『佇むひと』『Oさんがいるアパート』『死にたくなる部屋』が良かったです。
    『電柱』は都市伝説ぽさもあって、こっちに戻る戻れないはなしはやっぱり面白いです。
    『Oさんがいるアパート』も糸柳さんが実際体験してはるから余計リアリティー感じて怖さと興味深さと強いです!Oさんがだんだんはなしがおかしくなるとか異世界に入り込みそうで、怖すぎます。
    そして福澤徹三作家の文体は相変わらずめちゃくちゃ好きです~!!
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    投稿日:2022.08.01

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