【感想】探偵アローウッド 路地裏の依頼人

ミック・フィンレー, 矢沢聖子 / ハーパーBOOKS
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 2.7
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ブクログレビュー

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  • じゅう

    じゅう

    イギリスの作家ミック・フィンレーの長篇ミステリ作品『探偵アローウッド 路地裏の依頼人(原題:Arrowood)』を読みました。
    イギリスの作家の作品が続いています。

    -----story-------------
    「ホームズ1人が探偵じゃない」1895年ロンドン。
    脚光を浴びるシャーロック・ホームズの陰に、ある中年探偵がいた──。

    時は1895年。
    世間が名探偵シャーロック・ホームズの活躍に沸く中、苦虫を噛み潰す男がいた──彼の名はアローウッド。
    ホームズと同じ私立探偵だが、残念ながら回ってくるのはホームズには頼めないような曰わくつきの依頼ばかり。
    助手のバーネットも機嫌の悪いボスにやきもきする日々だったが、ある日美しきフランス人女性が「兄が失踪した」と助けを求めてくる。
    それは最悪な殺人事件の始まりで──。
    -----------------------

    2017年(平成29年)に発表された探偵アローウッドシリーズの第1作にあたる作品です。

    1895年のロンドン、私立探偵ウィリアム・アローウッドは美しいフランス人女性カロリーヌ・クチュールから失踪した兄ティエリーの捜索を依頼される… ティエリーは<牛樽亭>の従業員であったが、その経営者はサウス・ロンドンで最も危険な男スタンリー・クリーム、、、

    アローウッドらは過去にクリームから手痛い暴力を受けており、顔を会わせれば命の保障がないことは重々承知しているが、依頼を引き受け、助手のノーマン・バーネットやマフィン売りの少年ネディ等とともに秘かに<牛樽亭>の従業員に接触を図る… 名探偵シャーロック・ホームズと同時代、ホームズの影に隠れ地味に活躍した探偵たちの冒険譚……。

    ホームズへの対抗意識をむき出しにする探偵アローウッドのダメキャラ振りや、助手バーネットの堅実な活躍、ベイカー・ストリート遊撃隊のような活躍をするネディ等のキャラクタや19世紀末のロンドンの不衛生で無秩序な街の描写が印象的な作品でしたね… 謎解き要素は少なく、アイルランド独立運動を巡るスリラーとして愉しんだ感じかな、、、

    イギリスでは続篇が刊行されているようなんですねー ぜひ翻訳してほしいですね。
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    投稿日:2022.08.28

  • かのん

    かのん

    このレビューはネタバレを含みます

    結末のしりつぼみ感が否めない話でした。
    登場人物が多く、終盤まで新しいキャラクターが出てくるのは読んでいて新鮮でしたが、各キャラクターに対する掘り下げはあまりないように感じます。
    主人公の奥さんに似ているという設定の女性が、ぽっと出てすぐに殺されてしまったり。
    読後、納得はできるけどなんだかなという気分になりました。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.07.18

  • やすお

    やすお

    舞台はシャーロック・ホームズが活躍する時代のロンドン。ホームズに対抗意識を持つ探偵がアローウッド。美女から、失踪した兄を探して欲しいという依頼を受け、捜査をするものの、依頼人には何か裏があることに気がつく。

    あの時代のロンドンの雰囲気が良く出ており、裏シャーロックのような感じで楽しめる。すっきりとした謎解きではない(「こういう事件では真の意味での解決はない。終結するだけだ」という表現がすべてを物語る)が、事件を解決するまでのプロセスは意外と手に汗握るものだ。続篇はあるのかな?
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    投稿日:2019.09.07

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