【感想】不意撃ち

辻原登 / 河出書房新社
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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ブクログレビュー

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  • たなか・ま

    たなか・ま

    このレビューはネタバレを含みます

    だいぶ前に何かの雑誌で紹介されてるのをメモしてて、思い出したように手に取った。

    「渡鹿野」「いかなる因果にて」が良かった。

    後者は、私小説っぽいところがドキドキするポイント。
    帰郷を兼ねた旅路で、学校時代の暴力教師を行き当たりばったりに訪ねる。これ、どうするんだろうと思わせるところだった。

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    投稿日:2023.04.30

  • yhyby940

    yhyby940

    2018年初版。5つの短編中編の作品です。著者の作品は初めて読みました。先ず感じるのが非常に文章力の優れた方だということ。偉そうですね。あなたは何者と言われそうですが。ミステリアスな内容のもの・エッセイに近いもの・内容が豊富です。生きていると不意撃ちとしか言いようのないことが起こるということ、再度実感しました。それと私的にではありますが、生きていると魔が刺すということもあると思っています。何が起こるかわからないのが人生だと思います。続きを読む

    投稿日:2022.02.27

  • haruko1991

    haruko1991

    タイトルがネタバレになってしまっているところが惜しいような、しかしピッタリの題名だ。表紙なしですべて読んで、最後にタイトル聞いたら面白かったなぁ。
    人生いろいろ、長く生きれば不意打ちたくさん。

    投稿日:2021.11.10

  • macha04

    macha04

    辻原さんの小説は全然望んでいない方に進んで行く展開のものが多く、えぇ...と唸るのが多いけどこの本もまさに不意撃ち!
    匂わせておいて結局その後の回収がなかった事柄もあったけど、それはそんなに重要でないということなのかしら。
    随所に散りばめられるモチーフがわたしも気になるネタだったのでとても楽しめた
    続きを読む

    投稿日:2020.01.09

  • y u _ r i o

    y u _ r i o

    「月も隈なきは」が初出されたのが2018年秋でしょ?!もう辻原登さんのファンにならない訳がないです。

    この本を手にとったきっかけが文學界2月号で「最近独特な手法で書かれている小説が多いけど、まさに小説とはこのことお手本!」だっけかと小説を書きたい人向けに阿部公彦さんが力説されていて積読していた一冊です。

    内容をざっくりお伝えするとすれば、フランス文学者・中条省平さんのお言葉「辻原登は現代日本の純文学を代表する作家で、…ここ数年、純文学とエンタティンメントを途方もない筆力で融合させるクライム・ノヴェル(犯罪小説)の執筆に力を注ぎこんでいる」が1番伝わりやすいと思います。

    私はSFが大好きなのでアニメや「子供の科学」など発行されている誠文堂新光社の二間瀬敏史さん「タイムマシンって実現できる?」を読んで物理をわかった気になってみたり、いつも目にするニュース番組に出ている落合陽一さんをきっかけに知った哲学者・清水高志さんのツイートを追ってみたり、私の精神的ヒーロー保坂和志さんの「ハレルヤ」(新潮社)「読書実録ーーバートルビーと人類の未来」(集英社「すばる」3月号)などで哲学の世界の入口に迷い込んでみたりしてようやく、6ヶ月を経て読めるようになった小説です。

    「不意撃ち」は全5作からなっています。購入当時の勢いで読み進めてもわたしには2作目の「学校感」が居心地よくなくてその感覚から本に蓋をしてしました。この「学校感」を綺麗に解きほぐしてくれたのが上の保坂和志さんの2作品でした。あとは「戦後日本の「独立」」(ちくま文庫)P.456より松本健一さんと竹内修司さんの「憲法…「国民主権」は民主主義理論で、「皇位は世襲」といので反民主主義で、いわば生物学理論です。全然整合性なんかないでしょう。」「なるほど、必ずしも厳密に論理の整合性をとる必要はないと考えればいいのか。」というかけ合いをきっかけにこの「不意撃ち」を楽しめるようになりました。

    それから最終章「月も隈なきは」に入るまでは一晩かかりました。前章の「Delusion(妄想)」からあまりにも違いすぎて、つまりそれがより現実的な学校感的な普通の風景描写過ぎてSF好きな私にとっては一晩寝かざるをえなかったわけです。と、「そのこと」に気づいたことをきっかけにラストの展開の黙示録(インテリジェンスに許された飛躍的思考のエンタメ)的なストーリーに気づかされ絶句、涙せざるをえませんでした。

    この本を読んで実際に自分の中で変わったことと言えば、ドゥヴィッシーの「月の光」よりベートーベンの「月光」を好きになったことかな…。
    続きを読む

    投稿日:2019.08.02

  • えみ

    えみ

    図書館で借りた本。5話の短編集。最初の渡鹿野は殺人事件の第一発見者になった展開からミステリーだとばかり思っていたのだが、読み進めるうちに、色んな事件要素を入れ込みすぎて話が散漫になりオチもインパクトが無くなった。どの話もミステリー色はあるが、話が横に広がりすぎて何だかイマイチ。初めて読んだ作家さんなので相性が悪かったのかもしれない。続きを読む

    投稿日:2019.07.13

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