【感想】気流の鳴る音 ──交響するコミューン

真木悠介 / ちくま学芸文庫
(28件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
16
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5
1
1

ブクログレビュー

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  • まーびん

    まーびん

    真木悠介さんが、カルロス・カスタネダの4冊の本をヒントに、比較社会学の構想を美しく描いた本です。この本は何度も読み返しています。特に混乱した時に読むと、すごく風通しの良い思考の通り道を与えてくれます。知者、ドンファンの言葉は、どれも豊かさに富んでいて、現代世界の凝り固まった考えを突き崩す明晰さを持っています。

    ただし、あまり深入りしすぎると、ドンファンシリーズは、帰って来れなくなる危険があります(笑)
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    投稿日:2023.12.16

  • linadayo

    linadayo

    バイブル。大事な人には、これを読んでほしいと渡し続けるだろうし、わたしはこの本と生きていきたい!ずっと出会いたかった、ずっと待ってた、とふしぎなことを思ってしまったくらい。

    投稿日:2023.09.12

  • ココペリ

    ココペリ

    このレビューはネタバレを含みます

    今年亡くなられた見田宗介さんの名著。大学時代に出会い、人生の節目節目で何度か読んできた座右の書で、読むたびに新しい発見がある。 常に自分のものの見方が狭い枠組みに囚われているかもしれないことを思い、そこから外に出ようとする営みをやめないこと(「翼」)。言葉にできない、より大いなるものに感覚を開き、そこに根ざすこと(「根」)。そういう姿勢を持ち続け、「心ある道」を歩いていきたいと自分も思う。

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    投稿日:2022.12.19

  • よねお

    よねお

    真木祐介のペンネームで書かれている、見田宗介氏の著書。
    1977年に発行された。
    自分は1975年生まれなので、ほぼ同い年くらいの本だ。

    ドン・ファンやドン・ヘナロという名のインディオの生活から、現代社会を生きる知恵を探る試み。ドン・ファンはカスタネダというアメリカ人にインディオの知恵を授けていく。そのカスタネダの書いた本を通して、著者はエッセンスを抽出していく。その結晶が本書。読後、著者の素晴らしい知性に圧倒された。ドン・ファンの教えは決して易しい内容ではないが、それを非常にわかりやすく概念化していく。著者の世代の知識人(エリート)の知性の高さには本当に驚かされる。

    元々この本は、ジャーナリストである神保哲生さんと社会学者の宮台真司さんがやってる「マル激・トーク・オン・デマンド」にて、見田宗介氏の追悼番組で知った。宮台さんは見田宗介氏の弟子にあたるらしく、現在宮台さんが発する言葉の節々に、この本の影響が垣間見える。

    自分は普段から宮台さんの発言に触れているので、この本の内容はスッと腹落ちした。それは、マル激を20年近く見続けているからだろう。いきなりこの本を読んだら、結構難しい内容だったと思う。

    とりあえず読み終えたが、それほど長い本ではないので、また何回か読み返すと思う。都度、内容を頭に入れて身体で実践できるところまで内在化しないと、すぐに忘れてしまう。「今を生きる」ことや「生きている奇跡」を味わう、という感覚は、日々の忙しさに振り回されていると忘れてしまうので。

    これを機に、見田宗介(真木祐介)氏の別の本も色々と読んでみようと思う。
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    投稿日:2022.10.11

  • oidon

    oidon

    比較社会学の本とのことだが、私としてはあまり内容が入ってこなかった。

    事前にこの本の元となったこの本にも出てくる人類学者カルロス・カスタネダのドン・ファンシリーズ?というものを読んだ方が方が良いらしい。

    読んでいて気になった部分は以下の二カ所で

    "「その男は自分の一生で見ることもなく、ただ年をとってきただけだ。」ドン・ファンはいう。「今彼はこれまでにもまして自分を憐れんでおるだろう。彼は勝利にひきつづく敗北ばかりをみてきたから、四十年をむだにしたと感じてをるんだ。勝利することも敗北することも同じだってことが彼にはけっしてわかるまいよ。」「おまえの友人にとっては努力が敗北に終わったからそれには価値がないのだろう。わしにとっては勝利もないし敗北もない、空虚さもない。すべてのものがあふれんばかりに充実しておる。」
    "

    "「おまえは人を好いたり人に好かれたりすることに気をつかいすぎるぞ。知者は好きになる。それだけだ」
    "

    このドン・ファンの考え方が、現代の過度な競争社会と、SNSなどITが発達したことによって他人からの(への)評価が過度に気になってしまう我々への強烈な反論になっているように思う。
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    投稿日:2022.02.10

  • たけ坊

    たけ坊

    山岸会とか紫陽花邑といったコミューンの話から、人類学者のカスタネダが4冊の本で紹介したヤキ族の老人との生活で学んだことなど。この「世界」からの超越(彼岸化)、〈世界〉からの超越(主体化)、「世界」への内在化(此岸化)、〈世界〉への再内在化(融即化)といった話は面白かった。
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    投稿日:2022.01.30

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