【感想】雨の鎮魂歌

沢村鐵 / 中公文庫
(6件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • lbsh

    lbsh

    人望のある仲間と嫌われ者の教師の死体が見つかるというセンセーショナルな物語のスタート。
    恋愛絡みの嫉妬やらなんやらが織り混ざる上にどうやら何かをかくしている生徒会長。
    登場人物の男子の半数くらいが好きになっている生徒会のマドンナ。この人も何かを隠している。

    誰が2人を殺したのか、生徒会の2人は何を隠しているのか。
    友人を失った悲しみと切ない恋心に苦しみながら真相を追う主人公の前にまた事件が重なる。

    事件の背景は驚くようなものであったものの、恋愛方面はよくわからないまま終わった感じが…
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    投稿日:2023.10.19

  • ほげ

    ほげ

    場面をしっかり頭の中でイメージでき、読みやすいと感じました。最後の雨のシーンは鮮明で、迫力が伝わりました。読み進めていきながら、私が中学生だった時のころを思い出し、少し懐かしさを感じました。

    投稿日:2023.09.21

  • まっしべ

    まっしべ

    「各氏大絶賛」「青春ミステリーの傑作」と、期待をバチバチに煽る文言が盛り込まれたオビに惹かれて購入。

    結論から申せば、結構な肩透かしを食らったように思う。


    まず感じたのは読み難さ。
    中学生達の身に降り掛かった壮絶な事件を「自分」が’物語る’形式で進行し、中盤においてそれが当事者による’回想’である事が明かされる仕掛け(というかあからさまにバレバレなんだけど)があるのだが、その文体・口調が全く中学生のものとは思えない程に老成しており、内容の幼さや若さとの違和感が強すぎて全然頭に入って来なかった。
    ではこの’回想’が何歳の時点でのものかと言えば、はっきりと書かれてはいないのだがp284に「ちょうど二年前の夏休み」に「橘智志と会った。」と記述があるのと、〈結–秋霖〉という終章章題からして恐らくは事件直後・中三の秋頃と推測する。
    うーむ、いくら友人を喪う様な強い体験・また自分の価値観をガラリと書き換えるに至る様な体験を経たとはいえ、15・6歳の少年が「この世を成り立たせているあらゆる要素を含んでなお悲しく嬉しく美しい。そんな物語が欲しい。」(p7)「ところが、身をもってこの物語に出会ってしまった。」(p8)なんて振り返る事があるだろうか。

    次に学園ミステリーとしての質。
    冒頭にいかにも本格っぽい感じで登場人物一覧が載っていて序盤から人物がわんさか登場するので犯人推理を楽しめるのかな?と期待していたのだが…全く、一切無かった。これには本当にがっかり。
    むしろ上述の書き口の問題もありセリフがみんなおっさんぽい為に誰の発言なのか分かりにくく、特にそれが叙述トリックに繋がっている訳でもないので、単純に読みづらい。

    そして主人公・徹也の路子に対する想い。
    あんまりにグダグダとしつこく、堂々巡りを何回聞かされるのよ…と、うんざり。


    一応、束は500ページくらいあって6月は個人的にも小忙しかったとはいえ、この一冊を読み切るだけで丸二週間使ってしまった…。
    タイトルは梅雨時にぴったりなんだけどね。

    ところで、学生生活を普通に送っていて、校長先生の存在ってそんなに普段感じるものなんでしょうか?
    私が学生当時は校長先生の顔や名前すら覚えていたかも怪しいもんでしたが。まして詳しい人柄なんて関心無かったなあ。


    1刷
    2022.7.3
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    投稿日:2022.07.03

  • 中央公論新社

    中央公論新社

    中学校で見つかった生徒会長の遺体。次々と校内を襲う異常な事件。絶望の中で少年たちがつかんだものとは。「クラン」シリーズの著者が放つ傑作青春小説。

    投稿日:2019.03.11

  • inutools

    inutools

    このレビューはネタバレを含みます

    うーん、久々に帯にヤラれた…… 「青春ミステリーの傑作」とありましたが、期待していたほどミステリー要素が感じられず。

    むしろ、本作は登場人物の心情の機微を読み解くのがメインの作品のように思います。ただ、その心情をあまり理解できなかった自分には、良くない意味での純文ぽさ――娯楽性の薄さ――を強く感じてしまいました。

    思い返してみると、帯の謳い文句を参考にして当たったためしがない…… 今後は裏表紙のあらすじを参考に本を購入することにします。

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    投稿日:2019.01.05

  • hs19501112

    hs19501112

    ミステリだけど、青春物語…という、裏表紙のあらすじ文やや巻末解説者の言葉に納得。

    終始雨に包まれたような、薄暗い世界観の中で紡がれる物語。あいだあいだに挟まれる、仲間たちとの交流に心を洗われつつ、きっと重く哀しく切ないものになるのだろうとしか思えないラストシーンへ向かっていく…。そんな読書時間を過ごした。

    ミステリらしくちょっと驚くような謎の開示となる展開も見せつつ、やはり上記にも記したように、少年たちの成長の物語でも、確かにある。

    ★4つ、8ポイント。
    2018.12.13.新。

    ※自分の読解力の無さが悔やまれるのみなのだが…終盤での路子の台詞、埠頭での対決シーンの終わり、藤原が驚愕の目で路子を見つめていた意味・・・・が、どうしても分からない。

    ↑だれか・・・・解説してください。

    ※娘の仲間だからと、いち中学生に捜査情報を教えたり、証拠品捜索の場に立ち合わせたりってのは・・・・ね・・・・。まあ、作者のデビュー作であるらしいので(文庫化にあたり書き直した、という記述もなかったし)、仕方ないのかな。

    ※ヒロイン路子よりも、由香のほうがよっぽど魅力的だったけどな・・・・・・。
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    投稿日:2018.12.13

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