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最果タヒ / ちくま文庫 (18件のレビュー)
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aqua
このレビューはネタバレを含みます
不思議な小説だった。印象的なセリフが沢山ある。なにかすごく大切なことが書いてある気がして引っかかるのに、この感覚をなんて言葉にしたらいいか分からない。 応援している地下アイドルに求めていることがひどく歪んでいて言葉を失ったけれど、それは主人公だけじゃなかった。読み進めるほど、人が人に対して求めていることがどんどん浮き彫りになっていった。 対象や程度が違うだけで、みんな同じようなことをして自分の居場所を作ろうとしている。それは自分の過去で見覚えのある人間関係でもあった。 何も求めていないのは森下だけだったかもしれない。だからこそ森下はこんな殺人犯になってしまったのかな。 誰かのために行動するという話と、差別をしないという話で、森下の性質が少し分かった気がした。なぜか森下が一番ピュアに見えてしまい、頭を悩ませられる。
投稿日:2023.08.28
ありちゃん
詩が連なってできたような小説 登場人物の命の炎が本当によく燃えていて、壊れかけていて、最高 お酒に酔っている時に読むのが丁度良い、目が回る文章 何があっても、世界は平熱
投稿日:2023.06.10
絶対領域
16歳の夏休み、学校の図書室で繰り返し読んだ。私はどっちになるんやろ、とか考えていた17歳の誕生日は風邪で寝込んで終わった。
投稿日:2022.05.30
/Euler
【どちらかにしかならないのならわたしは】 君と話 話しは離れて放たれて 花、詩、手放し、星瞬いて また大抵は話に共感できないのは今日だけで いつかはできてたいつかまたできるだろうか いつしかわたしは獣になって いつしか君はのけものになって わたしたちにはなれなくて この生活に慣れなくて あの子になれるはずはないのに なれなれしくなんてできなくて だからわたしは つぎの季節には になりたい
投稿日:2022.05.15
かわくん
最果タヒさんの詩集は好きだが、この作品はイマイチでした。 いかんせん、小説とは言い難い。詩の延長線上という感じです。支離滅裂というかつながりが希薄で、書き殴ったような一冊。そして、個人的に文体が合わなかったです。人物を出すだけ出して、消しているだけではないかと邪推した。 森下と山城も盗聴器からの受信信号に聞き耳をそば立てていたのなら、真実と同罪だと思います。岡本の行動も理解できない。
投稿日:2020.05.14
be-san
む〜ん...これは「問題作」だ(^ ^; どこがどう問題か...と問われても困るが、 ものすごい「問題作臭」が漂っている感じ(^ ^; 一応は「連作短編集」と言えるのだろう。 同じ世界観の中で、時間…軸に沿って話が進むし、 一作目の内容を「受けて」その後の話が存在している。 で...何と言うか、全体を通してかなりの異常性を感じる。 人が簡単に死にすぎる(^ ^; 殺人のハードルが異様に低いぞ(^ ^; サイコパスと言ってしまえばそれまでかも、だが、 シリアルキラー本人の中では整合性が取れており、 何の矛盾も破綻もない...のが怖い(^ ^; 一作目のメインの二人は、二作目以降は 訳あって「大っぴらには」登場しない。 その他の人々は「割と」まともなようなので、 あの二人の異常性が際立つような(^ ^; ストーリー自体は、粗筋で書き出してしまうと とても単純な話と言えるだろう。 が、独特な言い回し・言葉遣い・テンポ感などと相まって、 もの凄く不思議な読書体験となった(^ ^; 決して読みやすいわけではない。 かと言って「読みづらい」わけでもない。 ホント、独特(^ ^; ストーリーに感心するとか、登場人物に感情移入するとか、 ましてや何か学ぶとか共感を得るとかは全く無い(^ ^; 読んでいる最中の不思議な感覚を味わう、 「読書のための本」という印象が残る(^ ^; う〜む...問題作感...(^ ^;続きを読む
投稿日:2020.03.12
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