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ローマン・クルツナリック, 横山啓明, 加賀山卓朗 / フィルムアート社 (4件のレビュー)
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総合評価:
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toyo
時間、感覚、旅など、身近なものの考え方が、歴史のなかにどのように変わってきたかを思考する本。切り口がすき。
投稿日:2020.03.12
teftef66
このレビューはネタバレを含みます
6つの愛の形があることを知っているだろうか?いやほんとはもっと多いのかもしれないし、少ないのかもしれない。ひょっとしたらそもそも愛って何という問題にぶち当たるのかもしれない。 それでも人間は6つの愛の形を持つ可能性があると知ることは、これから先の人生で愛の問題に取り組むに当たって何らかのヒントになりそうだ。 ギリシャ思想の中では愛は「エロス(性愛)」「フィリア(友愛)」「ルードゥス(遊び)」「プラグマ(成熟した愛・情愛)」「アガペー(無償の愛)」「フィラウティア(自己愛)」の六つに分類され、昔はそれをそれぞれ異なる人と満足させてきたが、現在ではすべてを一人の人で満足させようとしている。 結婚前と結婚後と変化する妻への愛へ。子供への惜しみない愛。人間としての無償の愛。1人の人間に固執することはないわけで、まわりの人たちと、時間による変化も伴いながら、どんな愛をどう育んでいくべきなのかを考えていくことができる。 その他の章、愛、家族、感情移入、仕事、時間、お金、感覚、旅、自然、信念、創造性、死生観など、普遍的かつ真剣に解明すべき人生の問題について、歴史や物語にヒントを得つつ考えさせてくれる良書。
投稿日:2019.11.05
ktazuke
確かに歴史に学ぶ本なのだが、その切り口が素晴らしい。常識を疑えというと陳腐に聞こえてしまうが、多くの習慣がつい最近意図的に作られたものであったり、思い込みであることを事実の積み上げで穏やかに知らせてく…れる。続きを読む
投稿日:2019.01.01
ほっしー
私達の生活を歴史という観点から考察する、という趣旨。 正直、今年一の内容だった。 まず素晴らしいのはテーマの広範さ。愛の分類からはじまり、家族、仕事、料理、お金、死生観と、生活をめぐる多くのテーマが…あり、これらの全体として生活がある事がよく理解できる。 また、章を分け、それぞれについて論じられている事で読み手が理解しやすい。 この手の話は論旨がハッキリせず、寄り道のように様々な事が語られがちなのだが、全体における部分として、それぞれ独立した構造になっている。 以下感想 読書の動機は生活について考察をしよう、というテーマに強く惹きつけられたからであり、これは現在の生活に疑問を抱いているという事でもあると思う。 東京の商社で働き、海外出張も多く、刺激的だが消耗も感じる日々に対し、他の選択肢、もしくは解釈もある、という事を感じたかったのだ。 そして、確かに読後の変化はあった。料理を食料としてではなく、ひとつの自己表現として楽しめるようになったり、家族との語らいの時間を取る事が今までより充実して感じられるようになったり。 東京の商社で働く自分から解放して人としての暮らしぶりを考えた時、根元的な幸せは日頃追求している利益や出世ではない、と感じる。 人としての幸せをトコトン突き詰めるなら、今のように商社で働くという道ではなく、どこか田舎でひっそり暮らすのもアリかな、とも思う。 それでも、そういう生活に突入した自分を想像すると、きっと地元で燻っていた高校生時代のように、退屈になってしまうんだろうなぁと思い、同じ場に留まるのだ。 ちょうどいい距離感というのは難しいものだけれど、人としての根元的な幸せを満たせる田舎と、煌めき刺激的な都会暮らしのいいとこ取りをして生きていけたらいいなと思う。 なにやら自分にとっての新しいテーマを見つけられた気がする続きを読む
投稿日:2018.11.13
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