【感想】マル秘・実録 税務署との交渉術

鳥山昌則 / 現代書林
(2件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • じんだわさ

    じんだわさ

    前半はさまざまな顧客と税務調査の話。戦う税理士というのは本当の様子。後半は自身の話と不動産投資や失敗の話。自慢のようにも聞こえるが読んでいて楽しい。

    以下メモ
    ●孫子においては巧遅は拙速に如かず。仕事の出来が良いが締め切り直前に出してくる人よりも、多少の難があってもとにかく早く仕上げて早い段階で提出し、その後に相手との意思確認をしたり、ダブルチェックをしながら、仕事の修正をしていく人の方が重宝される。※早く出せばいいというものでもない、というところがポイント。
    ●役員賞与でなく、貸付金としてもらうと税額を半分にできる。
    ●1室あたり170万円かかっても、それぞれ1つあたり10万円未満のものがあれば少額減価償却資産で消耗品費に。30万円未満の特例で年間300万円まで消耗品費で落とせる。
    ●請願書は、税務署としては提出されると大変なことになる。受理したくないため、受付に提出に行くと提出しないように説得される。なので書留郵便で税務署長宛に送付するのが鉄則。
    ●差し押さえを回避しようとしていると思われると、すぐ差し押さえをしようとする。
    ●お尋ね文書の目的別分類。資産税部門。不動産の購入に関するお尋ね。購入資金の出所源泉を捉え、贈与相続譲渡他の税金漏れを補足。株式の取得に関するお尋ね。取得資金の出所源泉と を捉え、贈与相続譲渡他の税金漏れを補足。管理徴収部門。滞納者に対する家賃についてのお尋ね。在勤滞納者が借りている家事務所店舗等の大家が預かる保証金等の差押え。都道府県税。不動産の購入に関するお尋ね。不動産を取得したときにかかる不動産取得税務署長の漏れを補足。
    ●税務署員に確認すること①所属はどこか。税務署か国税局。法人か個人か。何部門か。名前、肩書き。統括官か上席か。調査官か。※身分証明書の提示を求める。②質問検査証の提示を求め、法人税か所得税が消費税か源泉所得税も入るのか調査範囲を確定させる。③調査になった理由を必ず聞く。※納税者の権利。
    ●仕事ができるとは。①よく覚えている。忘れない工夫をする。②今できることはすぐやる。後回しにしない③絶えず早く正確にたくさんの仕事ができるように考えて工夫をする④お客様の相談に対して何を求められているのか、どうしたらよいか。その最終的な書類のイメージが早く正確に湧く⑤状況を察知するのが早く的確に仕事の順番を見極め目的を達成する。素早く判断し長くはこだわらない⑥ホウレンソウを的確に行い、相手の時間を尊重する⑦失敗しても素直に反省し明確な謝罪と同じ轍は二度と踏まない対策を打つ⑧現状に満足せず上から下から変化を捉え、先回りしてビジネスチャンスをものにするチャレンジ精神がある⑨試行錯誤をしつつも失敗と感じたらすぐに撤退する⑩質素倹約、良いものには大金をつぎ込む、大胆かつ細心に奢らず次に備える。
    ●借り入れの順序①日本政策金融公庫②信用保証協会の保証を受けて行う銀行借り入れ③信用保証協会以外の保証を受けての銀行からの借り入れ④銀行からの直接借り入れ※プロパー⑤オリックス等のノンバンクからの直接借り入れ⑥キャッシュカードによる借り入れ⑦消費者金融、事業者向け金融からの借り入れ⑧街金融、ヤミ金融等の高利不法な相手からの借り入れ。⑥以降は信用がなくなる。
    ●かんじょう。勘定と感情。勘定「才覚(才能)、算用(そろばん勘定)、始末(最後まで粘り強くやり抜く)」と「情熱、ハート(感じ良さ)」「情報選択(スピード感)」「記憶力」「注意力」。勘定マザーテレサ。自分の人生はこれでよかったんだと思ってくれればそれでいい。
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    投稿日:2019.08.18

  • Tsumoha

    Tsumoha

    〈闘う税理士〉〈税理士大家〉の鳥山税理士による税務調査本。実話に基づく税務署との交渉現場の数々は臨場感があり、実務にも生かせそうな内容であった。その他不動産投資などへの投資話も参考になった。職業会計人も一読の価値ありの書籍であろう。
    P164
    仕事ができるーこれについては、私なりの基準があります。とりわけ、次に掲げる10項目は欠かせない要素だと思っています。皆様にも参考にしていただければ幸いです。
    ①よく覚えている。忘れない工夫をしている。②今できることはすぐやる。後回しにしない。③絶えず早く正確にたくさんの仕事ができるように考えて、工夫をする。
    ④お客様の相談に対して、何を求められているのか、どうしたらよいか。その最終的な書類のイメージが早く正確に湧く。
    ⑤状況を察知するのが早く、的確に仕事の順番を見極め、目的を達成する。素早く判断し、長くはこだわらない。
    ⑥「ホウレンソウ」(報告·連絡·相談)を的確に行い、相手の時間を尊重する。
    ⑦失敗しても素直に反省し、明確な謝罪と同じ轍は二度と踏まない対策を打つ。
    ⑧現状に満足せず、上から下から変化を捉え、先回りしてビジネスチャンスをものにするチャレンジ精神がある。
    ⑨試行錯誤をしつつも、失敗と感じたら、すぐに撤退する。
    ⑩質素倹約、良いものには大金をつぎ込む、大胆かつ細心に、おごらす次に備える。
    P170
    税務会計事務所を変更されるお客様の「不満」は、次のようなことが多いようです。
    ・失敗が多い。
    ・相談しにくい。
    ・節税に関する提案がない。
    ・経営、税務について相談しても、明確な返答がない、または遅い。
    ・税務調査で弱腰だった。アドバイスがない。
    ・毎月顧問料を支払っているのに、1年1回しか報告がない。
    ・いきなり多額の税金を納付期日間近に言われた。
    ・赤字なのに無駄な税金を支払わされていた。
    「不満」を示す具体的な例を、次にいくつか挙げておきます。

    事例1 役員報酬を計画的に値下げして会社を助けることで、個人の税金も安くなるという常識を実行できていない会計事務所が、残念ながら多くあります。これにより、個人の税金が滞納となり、自宅に差し押さえをくらい、社長の人生にかかわる事態も出ています。
    事例2 繰越欠損金が多額にあるにもかかわず、多額の役員借入金をそのままにして繰越控除期間(7期間)を途過してしまうケース。税務上の繰越欠損金まで債務免除(役員側は債権放棄)を行って会社を助けることで、将来の相続税の負担を減らし、財務内容を良くする効果をもたらします(きちんと処理をすれば、税金はかかりません)。
    事例3 消費税の届け出ミスで毎期損をしているケース。簡易課税の方が良い、またはとりやめた方が良いといったことを判定していないために、損害を被っています。
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    投稿日:2017.06.18

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