【感想】翻訳地獄へようこそ

宮脇孝雄 / アルク
(12件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • honmusubi

    honmusubi

    出版翻訳者による翻訳にまつわるエッセイ。
    誤訳を例に出しているので、翻訳者を目指す人にとってのアドバイスにもなっている。

    普通に出版されている翻訳本でも、結構誤訳が多いのだなと思った。

    いかに原文のエッセンスを一語一句でもなく、意訳しすぎないように時代背景なども考慮すべきかなど、翻訳の奥深さを知ることができ、また、おすすめの本なども、テーマごとに紹介されているので、面白かった。続きを読む

    投稿日:2023.06.16

  • 本屋さんが大好き!

    本屋さんが大好き!

    翻訳ものが大好きなので、このタイプの本も大好きです。
    個人的には誤訳も何のその、気にならないタイプですが、確かに時々読みにくい翻訳があるなあ、と思っていたことに対して、回答を得たように思います。スッキリ。

    翻訳から、いろんな雑学に発展する感じで、とてもおもしろいです。
    残念なのは、引き合いに出されている本がどの本なのか、全部はわからないこと。繰り返します。ザンネン。

    ですが、アベラールとエロイーズとグレアムグリーンの評伝は読んでみようと思いました(笑)

    そしてまた死ぬまでに読みきれないほど、読みたい本ができてしまいました…
    続きを読む

    投稿日:2023.05.01

  • Fumi

    Fumi

    著者は良い意味で重度の言語オタクのようだ(笑)。

    この本で紹介されている作品をほとんど知っている上で、翻訳"地獄"に沼っている人や、本格的に翻訳をするにあたって参考図書を探している人におすすめ。

    翻訳とは究極の精読である、とは聞くが、すでに訳書が出版されて"正解"が示されているような書物でさえも、これだけ言葉にこだわりを持った人に改めて読み解かれるのかと思うと、本というのは出版されてからがスタートなのだなと感じた。これは外国語→母国語への翻訳に限らず、作者の解釈→自分の解釈という意味でも同じなのかもしれない。

    翻訳が、ただ言葉を外国語から変換するだけの仕事ではないというのはなんとなく知っていたが、その言葉をきいてその国の人が何を連想するのかまで調べ上げることも仕事の内に入る(116p)という考えには納得した。そう考えると、一冊の本を訳すときにその国の歴史ごと知ることになるかもしれないわけで、やはり歴史というのはどの分野にも関わってくるのだなあ。
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    投稿日:2022.09.15

  • atsuko

    atsuko

    面白かった!
    今まで読んだ小説で見つけた誤訳を解説していて、訂正された文章と比べると一目瞭然。すっきり分かりやすくなる。
    イギリスのcityは町に与えられる称号だとは知らなかった。
    知ってる単語だと思ってそのまま流しそう。
    紹介されている本も面白そうで欲しくなる。

    翻訳小説をよく読む人にもおすすめ。
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    投稿日:2020.08.18

  • hidezoe

    hidezoe

    翻訳者の苦労が実例と共に説明されていて面白い。

    英語を更に知ることもできて参考になる。
    コンマ1つでそこまで意味が変わるとは意識していなかった。例えばEats, Shoots & Leavesについて。
    『コンマが入っているので、「食べて、撃って、去る」だが、コンマがなければ、Eats Shoots & Leaves で、「(笹の)若枝と葉っぱを食べる」というパンダの話になる。』

    書内で紹介されている書籍も面白そうなものがある。

    続きを読む

    投稿日:2020.05.02

  • くも

    くも

    翻訳ものの小説を読んでいて、何度か読み返す箇所が出てくることがある。あれ、これってどういう意味… よくわかんない… こんなことになる度に、ああ自分は読書好きなのに、なんて理解力がないんだ、こんなとこでつまづいてるのは自分だけに違いない!と思っていた。
    だけど、この本を読んで、自分のせいじゃないこともあるのかと安心した。この本は、マズイ翻訳もあるってことがたくさんの例で説明されている。そうだったのかー、翻訳が違っていたのね。にしても、外国語のエキスパートであり、文章書きのエキスパートでもある翻訳者の方が出した本に、翻訳のミスがあるなんて誰が思うだろうか。私は全く思ってなかった。
    翻訳本に関しては、賛否両論あるのも何度も目にしてきたが、そんなのは表現方法の違いだと思ってきた。でももしかしたら人にとっては許せない誤訳があるのかも… そして私が読んできた翻訳小説にも誤訳があったのかも…とちょっぴり切なくなった。
    でも、外国語の優れた物語をこうやって私が楽しめてるのも、翻訳者様のおかげです。これから私も原文で読めるように頑張ります。
    続きを読む

    投稿日:2019.09.25

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