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夢枕獏 / 中公文庫 (14件のレビュー)
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総合評価:
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Ayaka.F
イスラム建築がメインというよりは、シナンが生きたスレイマン大帝統治下のオスマンの黄金期を描く。 珍しくも天寿を全うしたシナンが主人公なのは、シナンの生涯を通して治世の栄枯盛衰が見られるという理由もある…と思う。 どの歴史小説もそうだろうけど、諸行無常の感がハンパない。あと政治上の駆け引きが怖すぎる。 ずっとトルコに行ってみたいと思っているが、アヤ・ソフィアとセリミエ・ジャーミーは絶対見てみたい!続きを読む
投稿日:2024.01.12
renachiurara
上下巻合わせて、最初3/4はスレイマン時代のオスマン帝国の話、最後1/4がシナンのモスク建設の話。シナンのモスク建築家としてのキャリアはなかなか始まらないが、やっと始めたらすぐに上り詰めてしまった。肝…心な建築家としての格闘っぷりをもっと読みたかった。 シナンの私生活についてもまったく謎のままで、結婚や家族の話は一切なし。イスタンブールのミフリマー・ジャーミーについて検索すると(真偽はともかく)シナンの恋の逸話が見つかるが、物語には登場しない。神と、神をとらえる建築にしか興味がないひたむきな仕事人として描かれている。 人間くさい部分は創作上の人物ハサンに託されていて、私はけっこうハサンが好きだったけど、同郷の友人であるハサンの死もシナンにはあまり響かなかったように見える。最後に伏線回収があるものの、ちょっと白々しい感じがした。続きを読む
投稿日:2023.10.08
keigo3813
下巻は政治的に事が大きく動き全体を通して非常に面白かった。 首席建築家になったシナンが建てていくジャーミーを画像検索しながら過去に思いを馳せる馳せて読むのも一興かと思います。 個人的には終わり方がと…ても好みでした。 大当たり本。続きを読む
投稿日:2023.09.20
カイ
セリミエ・ジャーミーやスレイマニエ・ジャーミーを見に行きたくなる。 あとコーヒーが飲みたくなる。 チューリップを植えたくなる。 章の間に入る詩が良い感じ。 読後感も良い感じ。 塩野七生の『小説 イタリ…ア・ルネッサンス』と合わせて読むと面白い。続きを読む
投稿日:2021.04.18
midori
アヤソフィアを超えるモスクの建造に挑む、建築家シナンの話。 目に見えない神を、「数学」「空間」など、様々な考えを繋ぎ合わせながら1つの建築として表現するのが私にとっては新鮮な感覚で面白かった。 シナン…の言葉1つひとつが素敵で、物語に引き込まれる。 好きな場面はシナンとミケランジェロの会話。 トルコに行きたくなった。続きを読む
投稿日:2020.12.29
yoh7011
聖ソフィアを凌ぐジャーミーを築くまでのシナンの旅。 当時のオスマントルコを取り巻く世界の状況も垣間見れてよい。 特に、ヴェネツィアとの関わりが興味深かった。 塩野七生氏の「緋色のヴェネツィア」と被る部…分が好き。続きを読む
投稿日:2020.01.30
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