【感想】新装版 ああっ女神さまっ(22)

藤島康介 / アフタヌーン
(1件のレビュー)

総合評価:

平均 5.0
1
0
0
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 『黒犬』の優樹

    『黒犬』の優樹

    先の(21)表紙の感想でも触れた、藤島先生の進化が、この(22)も出ているな、と思った
    スクルドは可愛い、そこは変わってはないのだが、雰囲気が妙に大人っぽくもなっている
    この小さな体の中に、とんでもない力が眠っているのか、そう思うと、スクルドへの好感度が上がっていく
    それでは、この(22)で私の心にグッと来た回を三つ紹介
    Chapter.267「メカ魂、炸裂!!」
    ロボが大好きな人は、間違いなく、テンションが上がっただろう
    アルミと酸化鉄のテルミット反応で、モックルカールヴィーのロボの機動力を封じた見事な作戦のインパクトを、動かないはずのロボがマスターを庇う、そんなベタにグッと来た
    自分は無自覚に機械へ愛を持って接し、その機械が今、その感謝を示してくれた以上、勝てない、と悟ったモックルカールヴィーもまた、潔い
    Chapter.278「魔界に咲く花」
    何と言っても、螢一とベルダンディーのキスが凄い
    これまで、作中で、幾度か、キスのシーンはあったけど、この切羽詰まった状況で重ねられた唇、控えめに言っても、ディープなキスだ
    理屈抜きで、相手を信じ、慕い、敬い、尊ぶ、本当の愛で繋がっている二人のキスは、いつだって、どこだって、奇跡を起こせるのだな
    Chapter.281「姉妹のキズナ」
    サブタイトルが良い意味でネタバレかましている。きっと、これ以外にしっくり来るサブタイトルはないだろう。漫画に関わる人間には、こういうセンスも必須なんだろうな
    事態を打開するために仕方なかったとはいえ、自らの力に飲まれてしまったウルド。皮肉なもんで、力を好き勝手に、破壊衝動のままに用いる彼女は、実に美しい。気を強く保たなきゃ、彼女になら殺られてもいい、と諦めてしまうかもしれん
    嫌いだけれど、それ以上に、大好きな姉を救うために、姉なら自分の無茶を止めてくれる、と信じて、禁忌の爆弾のスイッチを押したスクルド。そこまで、妹に命を懸けられちゃ、常に妹と張り合っている姉としちゃ、意地を張らなきゃな。そんなウルドとスクルドの姉妹力に負けないほど、エイワズとモックルカールヴィーの絆も美しかった
    この台詞を引用に選んだのは、螢一のカッコ良さに胸を打ち抜かれてしまったので
    自分の愛する人が、プライドもかなぐり捨て、自分を第一に考えて戦ってくれている。そこには、真の気高さがあり、何人にも手出しは出来ない
    だからこそ、愛する人の命を救うために、人間はそのラインを越えなきゃいけない時が、きっと、ある
    例え、相手に嫌われようとも、相手の覚悟を無駄にしてしまっても、生きて欲しい、死んでほしくない、その気持ちに従っていいのだ
    結局のとこ、その最終ラインは越えられなかった(越えずに済んだ?)螢一だけど、ベルダンディーの為に腹を括ろうとした彼がカッコ良くないはずがない
    続きを読む

    投稿日:2018.10.17

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。