【感想】涙香迷宮

竹本健治 / 講談社文庫
(46件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
2
16
19
5
0

ブクログレビュー

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  • にーやん

    にーやん

    いろはの謎解きのクオリティが高く超大作ともいえるかもだが、
    囲碁、将棋のくだりは自分には難しくてよくわからなかった。

    投稿日:2024.01.15

  • lem@本郷文学散歩編  

    lem@本郷文学散歩編  

    パングラムとは「いろはにほへと」のようにある言語の文字をすべて使って文章を作る言葉遊びのことだそうです。例)色は匂へど散りぬるを…など

    本書はその「いろは」だけで四十八首も作成した黒岩涙香さんのパングラムが、それ自体暗号だったのでは?というミステリーでした。

    作者の博覧強記ぶりも去ることながら、やはり涙香さんの多才ぶりがすさまじいです。
    涙香さんといえば江戸川乱歩『幽霊塔』の原案者?くらいの知識しかありませんでしたが、とんでもないお方でした。
    日本ミステリーの祖なのはいうまでもなく、新聞社を経営して将棋欄や相撲欄を初めて作ったり、レ・ミゼラブルを『ああ無情』と訳したり、現在まで続くかるた大会を主催したり、囲碁やビリヤードは玄人はだしだったり、その万能ぶりは遊芸のレオナルド・ダ・ヴィンチと称されるほど、だそうです。
    なかなか渋いいろは歌。

    ふうりんのねよ さやけくも
    ときつあいろを わたらひぬ
    ゆめちるまへに こゑせしか
    むゐそおほえて すみれはな
    風鈴の音よ 清けくも
    時つ隘路を 渡らひぬ
    夢散る前に 聲せしか
    無為ぞ覚えで 菫花

    次は涙香さんに関する本を読んでいきたいと思います。
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    投稿日:2023.11.18

  • 伊賀嵐山

    伊賀嵐山

    藤井聡太のおかげで将棋がブームだったからその影響もあってかミステリで話題になった作品
    暗号文がとにかくすごくてレベルが卓越してました。

    投稿日:2023.10.02

  • ほげ

    ほげ

    トリックが練りに練り上げられているなあという印象でした。私的にはトリックが凝りすぎていて追いつくのに精一杯だったので、途中で理解するのをやめちゃいました。トリック好きの人は楽しめると思います。

    投稿日:2023.09.26

  • Anony

    Anony

    感想
    言葉が織りなす世界。世界と言葉の関係はここにおいて逆転する。人は太古から遊戯を求め競い合う。迷宮の主人はミノタウロスではない。

    投稿日:2023.06.18

  • autumn522aki

    autumn522aki

    ★5 暗号ミステリーの名作! 明治の鬼才作家、黒岩涙香が残した「いろは歌」の暗号を解け #涙香迷宮

    ■あらすじ
    囲碁の世界では有名な老舗旅館で殺人事件が発生した。主人公であるトップ囲碁棋士の智久は、刑事とともに事件解決を図っていく。
    一方、明治時代の作家、翻訳家である黒岩涙香の山荘が発見される。そこには「いろは歌」に関する暗号が隠されたいた。主人公、暗号解読の猛者、研究者たちが難解な暗号に挑戦するのであった。

    ■きっと読みたくなるレビュー
    こいつはすげぇ… 暗号ミステリーの名作ですね。
    バケモノ感が満載、しかも楽しく読めて勉強になる、素晴らしい作品です。

    まず本書の特徴としては、文学、ミステリー、いろは歌、囲碁や連珠など、様々なウンチクが盛りだくさんなんです。古いアナログゲームや文学の研究書を読んでるみたいなの。

    暗号ミステリーは『黄金虫』や『踊る人形』あたりは有名で読んでますが、他の作品についてもいろいろ紹介がされていて、興味深く読ませていただきました。

    また『五目並べ』は知ってはいますが、『連珠』なんて名称は知りませんよ。しかもこんな深いルールや歴史があったなんて勉強になるなぁ。そして昔の人はスゴイ。

    最近話題にもなっているは『ウミガメのスープ』も登場します。今はデジタルゲームが主流ですが、アナログな遊びやゲームも、残り続けてほしいですね。

    そして本書のメイン「いろは歌」ですよ。
    マジかよ、おいっ!て内容で、もう驚愕でしかありません。天才なのか変態なのか、あまりのすばらしさにド肝を抜きます。しかも終盤に出てくる奴なんてね… もうなんも言えねぇっす

    なお、物語としてもミステリーファンが納得する内容になっていますね。
    少しずつ不穏な空気になり、ついにはクローズドサークルに…
    特にお気に入りは、犯人の動機ですね。この作品だからこその動機で、すっかり感服しました。

    ■きっと共感できる書評
    現代はAIの時代で、これからもどんどん発展していくでしょう。
    チェスや将棋などの戦略ゲームの解析はもちろん、言語生成、画像や映像生成まですべて機械処理で可能です。

    それは素晴らしく便利で画期的ではあるのですが、どんなに情報整理が巧みになっても得られないものがある。人生を豊かに生きるには、個々人の経験や体験に勝るものはありません。

    いろは歌でも、囲碁でも、将棋でも、なんでも夢中になれることはホントに幸せですね。さて、今日も本を読もう。
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    投稿日:2023.06.05

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